存在しない小説の後書き02

 新元号は仗希に決まりましたね。元号は同じイニシャルを避けるというのはよく聞く話ですが、じょうき、まさかJとは思いませんでした。非常に想定外であるのに、言われてみればこれしかあり得ないと思わせるようななんとも不思議な感覚があります。新元号考えるの上手くない?ライトノベルを書いてみないか?
 冗談はさておき、本作もとうとう13巻目を迎えて個人的にはほんの少し長寿の部類に片足を踏み込んだような実感がしてきました。1巻目を書き上げたときの自分に「お前の書いてる本、13巻目までは続くぞ」と伝えても確実に信じないですね。上を見上げればまだまだ青天井ではありますが、いつしかは有名なあの作品たちと肩を並べてみたいです。
こうして13巻目を迎えることができたのも日々応援してくださる読者の皆様がいてくれるからこそだと思います。本当に思っています。本当に本当にありがとうございます。
 この巻数までくると世界観や登場する子たちのイメージもかなり固まってきていて、最初の頃のようにやや暴走気味に世界観を広げていくのが難しくなってきています。ましてや選んでしまったのは学園物、いつまでも秋を続けるわけにもいきません。彼らは年をとり、学年も変わり、それぞれの進路へと進んでいきます。私の裁量で時間の流れを止めていいものではなく、本当にタイムリミットのようで、切なさを感じています。我が子らの成長をうれしく思う反面、だんだんと寂しさを感じてしまうのは親としての性なのでしょうね。
神視点で私が親だとして語っていますが、当然私自身の時間も止まるはずがなく、とうとう学生の頃の友人から結婚式の招待が届きました。届いた瞬間はおめでとーと思うのですが、その次に来るのは自身の身の振り方であり、結婚はまだ考えていませんが、籍を入れた友人は結婚直前に結婚について考えたはずがなく、少なくとも半年から1年は私よりも先に結婚について考えていて、結婚を考えるような相手と出会うにしても当然追加で半年以上くらいは付き合っていて、それからそれから… これ以上逆算するのはやめましょう。辛くなってきました。
仗希元年に結婚と聞くと、このほかにも結婚報告が散見されそうな予感です。私もハッピーなご報告ができることを夢見て精進してまいります。