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「痩せている若い女性の割合が過去10年間で最も高い」ことについて私の考え

20代〜30代の痩せている若い女性の割合が過去10年間で最も高いそうです。

Yahoo!ニュースよりhttps://news.yahoo.co.jp/articles/3ec3db32486bc71b13246765600b3fc6dd37baa3

この肥満度を表す指数とは、世界共通の計算方法で国際的に用いられている「BMI値」のことで、「痩せの域」とされているBMI「18.5未満」の人の割合です。

先々月中学生の次女の運動会を見に行きましたが、食べ盛りのこの年代にしてスレンダーな女子が多いなと思いましたし、

長女の高校の文化祭を見に行った時も、キラキラJKの多くはスラリとした華奢な脚、服を着ていてもイメージできる細いウエストでした。

この統計に10代女性を加えたとしても、「過去10年間で最高」に変わりないような気がしてきます。

私自身長く摂食障害でしたし、
日々感じている分かりきったことでもあるのですが、ニュースになると改めてこの先大丈夫なの?とちょっと考えてしまいます。

痩せている若い女性と一括りにされていますが、この中には、拒食症、過食症(過食嘔吐)という異常なまでに体重増加を恐れる低体重の摂食障害がいるということで、

ダイエットの延長線上に拒食症になる、過食症になるケースが多いことを考えれば、

「拒食症、過食症(過食嘔吐)という摂食障害が増えている」とも考えられるニュースです。

若い女性の美意識がどんどん上がっていることも相まって、他人との比較材料」の優先順位に「体型」があることが、痩せている若い女性の割合が高い原因の1つであることは間違いないと思います。

そして、「比較する」ということは「評価する」ことにもつながり、
「互いを評価する材料」としての優先順位に、「体型」があるということだと思います。

思春期や若い頃は「自分という人間はこういう人間だ」と知るために、他人との比較が盛んな時期です。

自分を知る過程では、他人と合わせてみることも必要ですし、他人から高く評価されていることに近付こうと頑張ったりします。

他人との比較から自分を知って、「自分らしさ」や「自分の個性」を知っていきます。

そう考えると、「痩せている若い女性が過去10年間で最も高くなっている」ことの原因は、

「他人と体型を比較したり、他人から評価されようと頑張ったりして、自分はこんな人間だと知るための過程」に過ぎないのですが、

成長期なのに痩せ過ぎてない?
身体は大丈夫?
多感な時期に心は大丈夫?

という健康上の心配があるので、

摂食障害までいかなくても、
問題視されなければいけないと思っています。

心と身体は連動するので、無理して痩せると心身のバランスを崩します。

女性ホルモンであるエストロゲンは皮下脂肪の量を適正に保つ働きがありますが、皮下脂肪がないとエストロゲンが分泌されず、無排卵・無月経状態となる恐れがあるのはよく知られていることです。

若い女性の痩せは「生理不順の原因」にもなり、生理不順は「不妊の原因」になります。

(私は半年で20㎏減量し生理が止まり、長い間婦人科に通い排卵誘発剤を打っていました。)

痩せている若い女性の増加は、日本が抱える深刻な「少子化」という問題にも直結していて、

少子化をより深刻にさせるダークサイダー的原因として、「痩せている若い女性が増加している」ことは、
もっと認知されるべき大きな問題だとも思っています。

痩せている若い女性の増加を危惧して予防を呼び掛けたり、食生活のアドバイスをする法人や企業もあるようですが、
本当に痩せることを止めなければいけない女性達に呼びかけることは難しいと思っています。

栄養や食事が関係しようとも、「痩せている若い女性が増えている」という問題に関しては、栄養や食事の正しい知識とアドバイスなどでは解決が難しいと、
摂食障害経験者で管理栄養士の私は思っています。

痩せたいと切望する女性の心理は本当に複雑で、痩せたいの呪縛に陥った女性は
「迷いの時期」「自分探しの時」「モラトリアム期」にある時だと思っています。

今は、「個性を認めましょう」と学校に行けない子どもたちのフォローも手厚くなって、個別指導塾なども増えて、その子の個性や特性を伸ばすための選択肢は増えました。

「髪色は個性だ」と、派手髪も社会に受け入れられるようになりました。

そんな「個性」を打ち出して、広く受け入れられてきている今の社会において、

何故、若い女性達はBMI18.5未満やBMI17.0以下にもなるシンデレラ体重という「痩せている枠」に収まろうとするのでしょう?

何故、派手髪のように「体型は個性だ」と、堂々とできないのでしょうか?

このちぐはぐ感に「違和感」を抱くのは私だけでしょうか?

個性を尊重して個性を重視していこうという時代において、

彼女たちの意識は実のところ昔と何も変わっていないし、
「画一された痩せている枠」に収まろうとしている傾向が強くなっているということは、
昔より「個性を尊重できていないのかもしれない」と思うのです。

自分という人間の受け入れ方がよくわからない
自己肯定感を持っていない

痩せている呪縛に陥った女性は、そんな「自分探しをしている時」なんだろうと思うのです。

生理が止まってまで手に入れた身体を、「個性」と言うには痛い気がします。

自分という人間がよく分からない時に、多くの人から可愛い、綺麗、羨ましいと評価される「痩せている枠」に収まることは、積極性がありそうで実は受動的な「生きる防衛策」です。

痩せる呪縛に陥る姿は、
自分を「痩せてる身体という鎧」で覆って生きていく姿で、

生きていくために自分を「武装」しているように、私には見えてしまいます。

「痩せている若い女性の割合が過去10年間で最も高い」ということは、

痩せている身体で自分を防衛している
素の自分では自信が持てない

そんな人が多いことを意味しているような気がして、

「痩せている若い女性の割合が過去10年間で最も高い」ということを、

もっと社会的問題として問題視しないといけないんじゃないかと思っています。











痩せている若い女性の増加に1番影響しているのが痩せ賛美の社会的風潮だと思っています。




痩せている若い女性の割合が過去10年間で最も高くなった背景には、SNSの普及により社会的風潮に晒される頻度が増えていることも影響していそうな気がします。




影響力のあるこの社会的風潮を変えることはそうできないので、この社会的風潮に飲み込まれない強さを身につけることでしか、痩せている若い女性の割合を減らすことはできないと思っています。




社会的風潮に飲み込まれない強さとは何かといえば、やはり「自分らしさ」や「個性を受け入れる自己肯定感」で、


痩せている若い女性を減少させるためには、ここを育てていくことが大切だと私は思っています。




痩せ賛美に対し何らかの対策が進むと良いなと思うし、若い女性には本当の強さを身に着けて欲しいと思うし、


「痩せている若い女性」であった自分のブログが誰かの役に立てば良いなと思っています。




今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。






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