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摂食障害さんにとって、食行動は「自分の鏡」のようなもの
「どうして痩せていないといけないんだろう」
そう考えたことはありませんか?
私は過食嘔吐した後に、
1人泣きながら口に出してそう言っていました。
「痩せないとバカにされるから」
「痩せないと可愛くないから」
「痩せないと恥ずかしいから」
そう頭を駆け巡ったけど、
そこからもう少し深く考えてみると、
痩せていることを武器にして、盾にして、殻にして、
「社会と対峙」して懸命に生きている自分が見えてくるはずです。
今、あの時の自分に声をかけるとしたら
「あなたに必要な武器だからだよ」
そう言ってあげます。
同じように、
「どうして食べちゃうんだろう」
そう考えたことってありませんか?
私は過食嘔吐した後に、
1人泣きながら口に出してそう言っていました。
「だって食べてる時だけ何も考えずにいられるんだもん!」
そう嘆くけど、
そこからもうちょっと深く考えてみると、
食べ物は自分の期待を裏切らない最大の味方だから、
辛いとき、息苦しいとき、
食べ物に寄りかかって癒されながら、
「社会と対峙」して必死に生きている自分が見えてくるはずです。
今、その時の自分に声をかけるとしたら
「あなたがまだ弱いからだよ」
そう言ってあげます。
最後に、
「どうして吐いちゃうんだろう」
そう考えたこともありました。
過食嘔吐した後に、
1人泣きながら、やっぱり口に出してそう言っていました。
「やだやだ・・・だってどうしても太りたくないよ」
泣きながらトイレで言ってました。
だけどもう少し深く考えてみると、
食べてはいけないものを食べてしまう自分になんてなりたくなくて、
全身をクッキーやチョコレートに汚染された血液が流れるのが怖くて、
卑しく食べ物を貪る自分をなかったことにしたくて、
自分が描いた「完璧な自分」として生きていくために、
「自分と対峙」している自分の姿が見えてくるはずです。
今、その時の自分に声をかけるとしたら
「あなたがあなた自身を受け入れてないからだよ」
そう言ってあげます。
摂食障害さんにとって、
食行動は「自分の鏡」のようなもの。
自分を悩ませ苦しめる食行動は、
「症状」にすぎず、
「本当の問題」は別のところにあるんだということも、
映し出されるように思います。