[小児科医ママが解説] 離乳食の「口まわりの赤み」。アレルギー?できるケアは?
生後5〜6か月になると、離乳食がスタートしますね。
あれ?食べたあとに、口のまわりが赤い…
これって、食べ物のアレルギー?
防ぐ方法はあるの?
こういったご相談を、とてもよくいただきます。
過去の「離乳食まとめ」でも少し触れましたが、
今日は「口まわりの赤み」にフォーカスしてみます!
アレルギーよりは「食べ物や、よだれがついた」ことによる「かぶれ」が多いです
「食べたあとに、肌が赤くなる」となると、
食べ物のアレルギーが心配になりますよね。
ただし、食べ物のアレルギーよりも、圧倒的に多いのは
「食べ物やよだれが、お肌についたことによる、かぶれ」です。
医学的には「接触性皮膚炎」や「よだれ皮膚炎」とよびます。
もちろん食べ物のアレルギーも様々な症状のパターンがあるため、絶対とは言えませんが、食べ物のアレルギーの場合、もっと下記のような症状が出るケースが多いです。
食べる前に「プロペト」「ワセリン」を
口のまわりが少し赤くなるだけ、であれば、医学的には特に対策は必要ありません。
ただし、お顔が赤いと、気になるもの。
そんな時は、離乳食を食べる前に「プロペト」や「ワセリン」を塗ると良いでしょう。
これらは肌を「保護する」作用があります。
肌のバリアを強くしてくれたり、抗菌作用もあるんでしたね。
市販のベビーワセリンなどでかまいません。
口のまわりに、たっぷりと塗ってみましょう。
100%ではないかもしれませんが、だいぶ赤みが減ったり、
赤くならなくなったというケースが多いです。
日頃の「保湿」も大切
症状が出たときのケアも大事ですが、
症状が出るまえの、日頃のケアで肌を丈夫に保っておくことも、大切ですね。
お子さんのお肌は、大人と比べて、
水分を失いやすい性質があります。
水分たっぷり・もちもち、なイメージがありますが、
それと同時に、その水分を失いやすいという特徴もあるんですね。
そのため「保湿」が大事になります。
なお、プロペトやワセリンは「保護」の効果はありますが、
「保湿」の効果はありません。
どんな保湿剤が良いのか、保湿のポイントなどは過去noteを参照ください。
赤みが強くなれば、受診を検討
それでも赤みが強くなる場合は、受診を検討してください。
「赤い」ということは、「肌が炎症を起こしている」ということです。
炎症をおさえるには、ステロイドなど、炎症をおさえる薬が必要です。
(プロペトや保湿剤には、赤みをよくする効果はありません。)
お子さんでも安心して塗れる薬があるので、
あまりおそれず、受診してたっぷり塗ることで、
早く良くなるケースも多いです。
離乳食は色々と迷ったり、心配になったりしますよね。
よくある離乳食のお悩みは、過去noteにまとめています。
少しでも前向きに離乳食ライフが送れるよう、お助けになれば幸いです。