完成披露試写会『BAD LANDS(バッドランズ)』(登壇:安藤サクラ、山田涼介他、メインキャストの皆さま)
2023年8月、メインキャストの皆さんが勢ぞろいする完成披露試写会(丸の内TOEI)に参加しました。初めてジャニーズ所属の生アイドルを拝み、あまりの華やかさに、ムスカのように目がやられるかと思いました。
メインキャストの皆さんは一人ずつ、劇場後方の扉から登場し、劇場の中央部に敷かれたレッドカーペットの上を歩き、観客に手を振ったり、会釈をしながら、楽しそうに舞台上まで進んできました。
そして、山田涼介さんが登場したときには、同じ照明を浴びているはずなのに、肌が美しすぎて、発色して見えるというか、ほんとに眩しくって、この世の者とは思えない存在感でした。びっくりしました。そしてレッドカーペットの上を歩くときの姿勢の良さ、テンポの良さ、落ち着きは、キャストのなかでも群を抜いていて「これが一流アイドル…す、すごい」と圧倒されました。
予告編
あらすじ:大阪で特殊詐欺に手を染めるネリ(安藤サクラ)と弟のジョー(山田涼介)。ある夜、思いがけず3億円もの大金を手にしたことから、2人はさまざまな巨悪から狙われることとなる。
アフタートークレポート
原田眞人監督、安藤サクラ、山田涼介、宇崎竜童、吉原光夫、サリngROCK 、天童よしみ、生瀬勝久(敬称略)ごとにインタビュー内容をまとめました。
自分で登壇内容を書き起こそうと思ったんですが、WEBメディアでほとんどの部分が記事になっているので、まずはこちら⇩をシェアします。
記事になっていない部分や、記事になっているけど印象深い箇所を中心に記事にしました。
🎤安藤サクラ
Q.今回の役作りはいかがでしたか?
A.ネリ(※安藤サクラの役名)は、主人公ではあるけど印象の薄い人にしたくって、だけど観終わったときに彼女の存在が残るような人物にできたらいいなと思いました。そして監督は、監督が描く緻密な世界と、役を通じて含まれる自分の要素を軽やかに繋げてくださる演出をしてくださったので、難しいと思いながらも現場に向き合うことができました(※ここで安藤サクラさんは監督の立ち位置とは別方向を向いて監督への感謝を述べ、隣にいた山田涼介さんに監督はあっちだよって教えてもらうなど、安藤サクラさんと山田涼介さんのほんわかした絡みからスタートしました)
Q.撮影中の天国/地獄なエピソードは?
A.撮影中に大雪が降ったときは、撮影現場にも車でなかなか辿りつけないし、大変でした。けど、こんな大雪は滅多にないし、この景色の中で撮影ができないのはすごくもったいないなぁ…と言ったら、監督が“撮ろうか”と言ってくれて。まだそのときは何に使うか全く決まっていない状態だったんですけど、雪のなかで色んなカットを撮影して、それがきっかけで美しい幻想的なシーンが新たに追加になったのは嬉しかったです。雪は大変だったけど、地獄であり、天国でもあったと思います。
🎤山田涼介
Q.今回の役作りは?
A.この映画のポスターでみるジョー(※山田涼介の役名)はクールに見えるけど、自分が思うにジョーは、自分で自分のことをサイコパスだと思ってるただのバカなやつなんですよね。それをクールに演じてしまうとつまらない印象になってしまうと思ったので、どこか憎めない、愛くるしい弟像みたいなものがうまく出せないかなと思いながら演じていました。四苦八苦しつつ、安藤さんに引っ張っていただきながら演じました。
Q.監督はどうでしたか?
A.台本読みのときに安藤サクラさんが突然奇声を上げたことがあって、それを監督が現場でアドリブで入れてみようかという話になり、実際にシャワーのシーンで採用されたりして、自由にやらせてくれる監督なので楽しかったです(※安藤サクラさん曰く、この奇声は発声練習だったみたいです)
Q.撮影中の天国/地獄なエピソードは?
A.『燃えよ剣』と同じセットで撮影するシーンがあって、そこで映画のなかで「なんか懐かしい感じがする」と言えた時は、監督の遊び心と愛をすごく感じて。あの台詞をあの場で言えたことがすごく嬉しくて、天国だなと思いました(※原田監督と山田涼介さんは、映画『燃えよ剣』でもタッグを組んでいます)
🎤宇崎竜童
Q.監督の演出はどうでしたか?
A.監督から「もし台詞が出てこなくても、ごめんなさいは言わなくていい。また台詞を思い出したときに話し始めればいいからと言われていたのに、毎回ごめんなさいと言ってしまいました。
Q.関西弁は大変でしたか?
A.歌を覚えるのと同じように、関西弁にも節があるので、節を覚えながら台詞を覚えていった。自分のなかでちゃんとセリフを覚えて現場にいくんだけど、よーいスタートで始まると止まってしまってね🙏
Q.今回の役はとうでしたか?
A.演じているうちに、自分のなかにマンダラ(※宇崎竜童の役名)が入ってきちゃった感じ。撮影が終わって東京に戻ってもマンダラが出てってくれない。2年経ってもまだ自分のなかにいる。マンダラは少しボケ始めている役なんだけど、途中からマンダラが現役時代にすっと戻ったシーンがあって、普段演じていたマンダラとは違っていて、それで、あぁすごく格好いい役をもらったんだなぁと実感しました。
Q.主演の二人はいかがでしたか?
A.姉弟(安藤サクラ×山田涼介)といっても生い立ちが複雑な二人。3人で芝居してるときに感じたのは、なんとなく二人の間には特別な感情が流れてるなっていうのが伝わってきました。
🎤生瀬勝久
Q.撮影はいかがでしたか?
A.2年前に顔合わせと読み合わせ、ちょっとしたリハーサルがあったんです。原田監督作品に参加するのは初めてですし、安藤さんともほとんど初めましてで緊張していたんですけど、読み合わせで監督から強めの指導をいただきまして…えらいとこきたな…と(※会場は爆笑)。しかも、その休憩時間に安藤さんが奇声を発したので、カオスな現場にきたぞ…と思いました。後から聞くと、発声をしたりリラックスをするためにやっていたそうなんですけど、今から声出しますって言えよ!と(笑)。でも、こんなにかっこいい作品に出れたことを幸せに思います。
Q.生瀬さんは関西出身でいらっしゃいますけど…
A.そうですね!僕は関西弁がネイティブ(ドヤァ)なので!僕が広い心でね!二人にね!自由に関西弁を使いこなすのは大変なので生瀬さんが合間をぬって教えたりしてましたね!ははは!
Q.主演のお二人とはいかがでした?
A.そりゃ映画観た人はご存知でしょうけど、二人でよってたかって自分に◯◯してくる(※ここは映画のネタバレになるので伏字にしました)んで、二人は仲がいいんだろうなーって!
Q.撮影中の天国/地獄なエピソードは?
A.ロケ地だった琵琶湖の近江は近江牛がオススメ。特に近江牛のちゃんぽんがオススメ。天国です(※生瀬さんが喋るたびに会場は笑いが凄くて面白かったです。生瀬さん、バラエティ番組にもっと出て欲しい!)
🎤吉原光夫
Q.どのような役作りをしましたか?
A.自分は西成/あいりん地区で生まれ育った刑事の役だったので、実際に滞在しました。あまり出歩かないほうが良いとは言われたけど、夜は西成ら辺のホテルに泊まったり。ちょっと危ないこともあったんですけど、持ち前の威圧感でなんとかなりました。
Q.関西弁は大変でしたか?
A.関西弁は大変でした。妻が関西弁なので家でトレーニングをお願いしました。
Q.撮影中の天国/地獄なエピソードは?
A.実際に西成エリアに滞在して、将棋道場や競艇に行って、その匂いを感じることができた。今は人がいないロケ地ではあるんですが、その時代にいたような感覚に、大阪に生まれたような感覚になれたことが天国です。
🎤サリngROCK
Q.今のお気持ちはいかがでしょう?
A.普段は関西の劇場で、コンビで演劇をやっているのですが、まさか自分がこんな舞台に立てるとは思わなかったので、監督にすごく感謝しています。ありがとうございます!!!
Q.撮影はいかがでしたか?
A.普段は劇場で目の前にお客さんがいる状態で、お客さんに向けて演じるけど、映画の場合はそうではなく目の前の演技に集中するので、いつもと違っていて楽しかったです。
Q.監督の演出はいかがでしたか?
A.ヤクザのボスなのでめちゃめちゃ怖くしないと!と、意気込んでいたんですが監督に「普段の感じでいいから」と言われて、普段あたしどんな風に思われてるんだろ?と思いました。でもとにかく監督に言われたことは全部やろうと思って、頑張りました。役作りではとにかく口を半開きにすることを心がけました。
🎤天童よしみ
Q.撮影はいかがでしたか?
A.私は見ての通り、小柄で可愛らしい見た目をしてるのに、当てられた役が自分とは真逆のとんでもない悪役で、普段したことない振る舞いだったので戸惑いました笑 そしたら監督にとりあえずガム噛んで吐き捨ててと言われました笑
Q.天童さんは関西出身ですよね?
A.和歌山生まれ、大阪育ちで、八尾市という河内弁寄りのエリアで育ちました。どうしても会話をするときに早口になってしまうんですが、今回映画に出演させてもらって、早口とテンポは別物であるとか、相手にハッキリ伝える大阪弁というものを教えてもらって勉強になりました。
Q.撮影中の天国/地獄なエピソードは?
A.撮影中、大雪が降っていたんですが、私は役柄上、衣装で毛皮を着せてもらってたので天国でした。
🎤原田眞人監督
Q.撮影で大変だったことは?
A.ちょうど彦根が大雪だったときに、天童よしみが安藤サクラを襲撃するシーンの撮影で。とても雪が多い日だったので、その一つ一つをCGで実は消してるんです。それは大変でした。
Q.主演の二人と話し合ったことは?
A.主演の二人(安藤サクラ×山田涼介)が関西人じゃないので、関西人の役だと自然なアドリブが出にくいかなと思った。ただ役のなかで二人とも東京にいた時期があるから「東京弁が出てもおかしくない」という話をして。あとは本作のベースとなっている作品がいくつかあって、テレスマリックの『天国の日々』だとか、その辺の話を少しした覚えがあります。
キャストのみんなが和気あいあいとしていて、とても楽しい完成披露試写会でした。