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試写会レポート『ウーマントーキング』(登壇:映画評論家/森直人氏)

※本記事は2023年5月に参加した試写会レポートです。
※司会/立田敦子氏と映画評論家/森直人氏の登壇でした。


あらすじ

あらすじ:2010年、自給自足で生活するキリスト教一派の村で起きた連続レイプ事件。これまで女性たちはそれを「悪魔の仕業」「作り話」であると男性たちによって否定されていたが、ある日それが実際に犯罪だったことが明らかになる。タイムリミットは男性たちが街へと出かけている2日間。緊迫感のなか、尊厳を奪われた彼女たちは自らの未来を懸けた話し合いを行う―。(引用:filmarks

前知識”メノナイト”

試写会レポートの前に、本作を観るうえで''メノナイト''というカルチャーを知っていたほうが理解が深まりそうだなと思ったのでここに記載します。おそらく本作で感じるであろう登場人物たちの言動に対する違和感はこのカルチャーを知っていれば概ね解消されると思います。

<メノナイトとは>キリスト教アナバプテストの教派のこと。非暴力・平和主義で、自給自足を原則としている。そのため未だに電化製品や自動車などの近代技術を使わず、決まった髪型・服装で、質素な生活を送っている。飲酒、たばこ、音楽鑑賞は禁止、競争することも認められていないのでスポーツも厳禁。農作物を育てたり、家畜を市場で売って生計を立てている。公教育を拒否し、男子は7年間、女子は6年間の小学校教育のみ。女性や子どもたちは、ほとんど外出することはなく、コミュニティ内で孤絶した生活を送っているそうです。

アフタートーク

今回の試写会アフタートークレポートは、登壇者のの感想や考察は割愛し、主に映画の制作エピソードについてお伝えできればと思います。

原作は小説

・原作は小説(日本では未出版)
・ボリビアで起こった実際の事件が元になってる
・原作者の両親もメノナイトな生活を送っていた。

監督の演出1

原作では本作にも出てくる書紀の男性が語り部になっているが、映画化に当たって大きく改編し、書記の男性から語り部の役割を外した。

監督の実体験

サラ・ポーリー監督は4才から子役で活躍しており、役者歴がとても長い人。監督自身も16歳のときに有名司会者から性被害を受けたが、周囲の大人たちから黙っていろと言われた。当時はそういうものなんだと思ったが、そういうものだと思わされる圧力はあったし、現に被害を言える環境ではなかった。


⚠️ここから先はネタバレを含みます。
⚠️未鑑賞の方は、ご注意ください。

引用:公式サイト

⚠️アフタートーク(ネタバレあり)

⚠️監督の演出2

導入はわざと時代背景が分からないようにした。途中でいつの時代かタネ明かしがあるが、これは昔の話ではなく現代でも起こっている出来事であると知ってほしくて導入~中盤まで現代の物語として見せないようにした。

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試写会ではメノナイトという新しい宗教文化を知り、大変学びになりました。そして、実際にメノナイト内で起こった事件についての記事もあるので、本作を通じてメノナイトに興味を興味を持った方は、ぜひご覧ください。

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