夫の胸ポケットに住む
夫とは、結婚して、12年です。
18歳の時からの付き合いです。
もう自分の人生の半分以上を、ともに過ごしてきました。
いつからだろう、二十歳くらいのときかなぁ。
はじめて、「小さくなって、夫のシャツの胸ポケットに住みたい」と切実に思ったのは。
それから、今まで、気持ち悪いと思ったり、憎しみの気持ちを持ったり、そりゃいろいろとあったけれど、
でもねぇ、おとといもやっぱり、
「あーーーーーー、ちいさくなって、夫のポッケに住みたい!」と思いました。
それでね、つまり、いつも彼の体温とか肌触りとかをね、感じていたいわけなんです。
もうね、これはいったいなんなんだろうか、と思うのだけれど、
わたし、わりとよく、鬱っぽくなるんですけれど、
そういうとき、いつも、彼にただただ、そばにいてもらうんですけど、
その時にね、隣にいる彼を触るとね、もう、麻薬のように、彼のエネルギーや温かさが、私に流れ込んできて、酔っぱらったようになるんです。ラリっちゃう(言い方古い)感じになるんです。
本気で、「これは魔法なのカナ?」と思ってしまいますよ。
そして、この魔法は、私に起こっている事実なのです。
夫は、「小さくなってポッケに住みたい」と言われても、にこにこするだけですけどね。
わたしは、だいたいいつも、こんなことばかり考えていて、
こんなことばかり口にしている。
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