#51 点火

母校の全国高校ラグビー大会での戦いは終わった。
僕は全国レベルの壁の厚さを感じると共に、言葉で言い表す事の出来ない様な悔しさで埋め尽くされた。
この時は「自分がやるんだ。あの先輩達が負けた高校に来年は勝つんだ!」と言う強い使命感を感じ、身体の底から炎がじりじりと燃え上がりだしていた。
その日は奈良で一泊。
翌日、新幹線で東京へ。生まれて初めての東京だったが、母校敗戦の衝撃、そしてそこで生まれた決意が自分の心の中を占めていた。
東京の景色はテレビで目にしたものと同じだった。
当時、北海道にはなかったマクドナルドを
初めて食べ、ラグビー部同期のみんなで騒いでして過ごした。
翌日、元旦に地元へ飛行機で戻った。
新チームは正月明けから始動する。

続く…

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