#397 過酷な1カ月

高校ラグビー部の夏合宿も厳しく、過酷だった。
大学ラグビー部の合宿は期間だけでも4倍の上、内容も高校と違った過酷さがあった。
少なくても高校1年の夏合宿までは雑用は一切なく、優しく扱ってもらえた。折角は確保した新入部員が減らない様、春シーズンは優遇された。
夏合宿と共に上級生と同じ練習内容に練習時間。
そして夏合宿の途中には2年生から雑用の引き継ぎがあった。
夏合宿を境に一気に過酷になって行ったのである。
大学ラグビー部の夏合宿は入部と共に与えられた雑用に加えて、上級生の洗濯という厄介な仕事まで練習後に行わなければならなかった。
これらの雑用が貴重な睡眠時間を削り、一年生はより心身共に疲弊していく。
ラグビーにのみ専念できない環境の中、練習では少しでも上のチームに上がれる様、奮闘。
怪我なく、無事1カ月の夏合宿を乗り切れたのは素直に嬉しかった。
高校時代は一年生の時の1回だけで、2年〜3年と怪我で参加できなかった。
そんな僕ではあるが、大学ラグビー部の夏合宿は怪我でリタイアする事なく、4年間全て参加できた。合宿の途中で打撲だったり、捻挫で苦しい日々を過ごした時もあったが、休みむことなく、全て参加できたのは自信になった。
大学ラグビー部で一番過酷だったのが、入部前の新人練習でその次が夏合宿。
他のラグビー強豪大学に比べて、ラグビー推薦でたくさんの有望選手を取れない母校。その大学で日本一になるためには他大学以上に過酷な練習を重ねるしかない。春シーズン勝てない母校が夏合宿を経て、化ける為に1カ月の菅平での夏合宿は壮絶を極めたものになるのだ。
都会の喧騒から離れ、長野県の高原でただひたすらラグビーに打ち込む1カ月。
今でも心の中にあの時の過酷さや思いがしっかり根付いている。
続く…

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