詩・透明色

家でこどもが歌ってた

どんな色が好き

いちばん最初になくなるよ

透明色のクレヨン

ハッとするような鮮やかな世界

澱んでしまったモノクロの世界

一瞬にして色が増えたり

どんどん色が消えていったり

まさかこんな日が来るなんて

人間であることを謳歌して

人間でいることを絶望して

悲しみで濁ったら

喜びで濾して

何度でも元通り

時間はかかっても

決してなくならないよ

透明色のクレヨン