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35歳の景色
35歳の誕生日を迎えて1週間が経った。先日は台風で延期になった第二の故郷へ訪れ、日常とは距離を置き、自分自身と静かに向き合っていた。
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去年ここに訪れたときとは、すべてが違っていた。わたしも、わたしの気持ちも、見える景色も。
なにも変わっていない、と落胆していた日々だったけれど、気づいていないだけで少しずつ前に進んでいたのかもしれない。ちゃんと変われていたのかもしれない。
でも、そう思えるのは、あのとき逃げずに現実と向き合う選択をしたからなのかもしれない。逃げようと思えば逃げられたけれど、わたしはまずこの場所で、自分が見たい世界を創りたかった。ここが、初めて自分の意志で手に入れた場所だったからだ。
自分でもめんどくさい性格だなぁと呆れてしまうけれど、そんな自分のことはわたしが誰よりも知っている。
完璧主義で、納得しないと進もうとしない、好きなことしかできない、そんな性格にとことん付き合ってあげられるのは、わたしくらいだ。
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きらきらと陽射しを照り返す自然の中を歩きながら、どの道が正解なのかではなく、選んだ道を正解にしようと思った。今はまだ自信がないけれど、その代わり不安もあまりない。
そもそも自信というものは、やみくもに持つものではなく、そこにいる自分を、自分自身がどれだけ信じられるのか、ではないかと思うのだ。
自信なんてだれかになにかを言われて増えるものでも、待っていれば芽生えるものでもなく、転んでも、失敗してもいいから、自分の足で目の前に広がる世界を歩き、その世界にいる自分のことをどれだけ信じられるのか、信じたいと願うのか、その行動でしか生まれないのではないかと思う。