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実はすごいことが世界にはあふれている

建設中のビルの上にクレーンがある。あんなに大きな機械が頭上にあると思うとそれだけで怖くなってしまう。よく上に持っていこうとしたものだ。クレーンの上への運び方については引用記事を参照してほしい。

高い建物を造るためには、高所での作業が必要である。その作業のためには建設機械や部品が必要である。それらを上まで運ぶにはどうしたらいいのか。まずクレーンを上に運ばなくてはならない。巨大な機械である。危険のないようにしなければならない。さあどうするか、で最初に方法を考え出した人はすごい。会社ぐるみ、あるいは建設機械の業界ぐるみで考えられたのかもしれない。でも、クレーンをビルの上に運ぶ方法を考えた人、企業、団体として、名前が残っているわけではない(多分)。

当たり前のようにビルの上に置かれているクレーンだが、それができるようになるまでには大変な苦労があっただろう。でも「これは私が考えた方法なので、まねしたい人からはお金を取ります」といったことにはなっていないだろうと思う。

世界にはこんなふうに「実はすごいこと」が、すごい感じをひけらかすことなく存在している。その恩恵を多くの人々が、そうとは知らずに受けていられるところに、世界のおおらかさを感じる。

ビルの上にあるクレーンを見ながら誰かが「クレーンを上にあげる方法、実は自分が考えたんだよね」と身内にこそっと自慢して、「ええ!?」と驚かれる。そんな感じで、実はすごいことをやってのけた人々が、そのことを誇りに思っていられたらいいなと思う。


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