
過ぎたるは猶及ばざるが如し
真冬の深夜に暑くて起きた。
ここは北陸であり冬の夜は結構寒い。なのに眠りについてから2時間程度で目覚めてしまった。どういうことだ。見出しの写真に使ったそれが原因だ。
それはシーツである。商品名を「モイスト/吸湿発熱フランネルすっぽりと包めるシーツ」という。フランネル素材の毛布的なシーツだ。効果は商品名だけでわかるだろう。
つい先日まで、綿のシーツで寝ていた私は寒い思いをしていた。もうちょっと何か暖かいシーツを買ってもいいのではないかと検討の末、迎えたのが「モイスト(略)シーツ」だ。見るからに柔らかで実際手触りも良く、これは暖かそうだと期待して、私は眠りについた。
さすがは「最大吸湿発熱温度+4.6!」であり「シリーズ累計2.2万枚突破!」しているだけはある。とても暖か……いや……これは……暑い!私は掛けている毛布類を蹴飛ばして起きた。
などとかくと「モイスト(略)シーツ」が超高温になるみたいな感じであるが、違うのである。ここは「モイスト(略)シーツ」の名誉のためにしっかり説明しておかねばならない。悪いのは私であり、「モイスト(略)シーツ」は自分の仕事を全うしたまでである。
では説明しよう。その時の私のベッドの上にあった布団類を。まず薄手の毛布。その上に厚手の毛布、一番上に掛け布団だ。先ほど述べたように、綿のシーツが冷たかったので、掛ける物を増やすしかなかったのだ。そして私本体であるが、相当モコモコしたルームウェアを着ており、やたら手触りのなめらかなルームソックスを履いていた。そう、掛ける物および着る物が過剰だったのだ。
そんなに寒いならと「モイスト(略)シーツ」は頑張って吸湿発熱してくれたのだろう。そして掛けられた物達および着込まれた物達も私を暖めようとしてくれたのだ。全ては私が悪い。加減がわからない私が。
私は薄手の毛布をよけて、ルームソックスを脱いで、ベッドに入り直した。過ぎたるは猶及ばざるが如しのことわざをつぶやきながら。
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