いわて林業女子的木工職人への道⑩ ~ウッドターニング講習2
初日午後はシャープニングという刃物の研ぎ方の学習から。
これまで釜石では師匠が研いでくれていたので、あまり気に留めていませんでしたが、こちらさいたまの川口師匠いわく、シャープニングはワーク(つくるもの)の出来を左右する大事な作業です。
ウッドターニングの本場であるイギリス製の刃物がメジャーですが、アメリカ製や中国製のものもあるとのこと。今回はメジャーなイギリスのもので練習。わたしがメインで使うであろう、と言われた刃物は「ボウルガウジ」など7種類(わたしの企業秘密にかかわるのでほかは伏せます……笑)。
研ぐのに用いるのは、両頭卓上グラインダーと呼ばれるもの。「両頭」というのはふたつの砥石が付いているためです。刃物の種類によって研ぎ方が異なり、グラインダーに刃物を固定するための器具が必要になる場合もあります。
2時間ほどシャープニングを練習した後、いよいよ、丸太登場!
まずはフェイスワーク、いわゆる横木で木取をする場合のやり方です。(木取については、ウッドターニング講習① をお読みください) 木材や林業の関係者には常識ですが、木は芯から割れていくため、芯を取る=芯去のほうが危険性が低いため、バンドソーを使い、芯を取ります。上の写真の中央の線が真の真上、両側の2本は切ろうとしているラインです。
バンドソーで真っ二つにした丸太の上に、つくろうとするうつわの直径と同じ大きさの板を置いて固定し、その状態で再びバンドソーへ。板に近いラインでカットします。そうすると、こんな状態に。
何とも表現しづらい形状ですが(笑)、ここまで加工した状態で、ウッドターニングの台(旋盤)に固定します。
旋盤は、日本の「ろくろ」と違い、原則は2点で固定して安定させます。万一、固定が外れて、高速で回転する木材が飛んでいくと大変な事故になるため、固定の作業は重要なポイントです。
いざ回転開始。回転数を徐々に上げていき、
・振動が少なく感じられる
・見た感じ「いけそう」
ーーなスピードが、その人にあった速度とのこと。
その速度がなんとなく見つかったら、削る作業をスタートします。
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