倦まず弛まず 2018年は新しいことを
2018年も残すところ350日ほど。
……なわけですが、年があけて10日余り、「今年の目標」についてつらつらと考えてきました。正直、SNSとかブログに「今年の目標」を書いている人を見ると、内心うわーと思っていましたが、わが身を振り返ると、書けるほどの目標もない。
20代のころ(新聞記者時代)は毎年、「こんな連載を書く」とか「〇〇(海外)に旅行に行く」とか色々目標を立てていたように思いますが、ここ数年、転職してからはどうだろう……と考えると心もとない。
(釜援隊の)仕事での個別具体の目標とその結果は毎月、シートに書いて半期ごとに関係者と面談をすることになっているので、仕事の目標は立てられていますが、もう少し、大きな、理念というかビジョンというか理想像のようなものが欠けているのではないか、わたしの人生?! このままで大丈夫なのか?! ……と四十路まであと400日余というこの齢になってはたと思い立ち、少し時間をかけて「目標の棚卸」をしようと思い至りました。
そして。思いつくままに1週間で32の目標を書き出したのですが、作業をしながら考えているうちに至ったのが「倦まない」です。(350日後の自分に伝える意味でも敢えて公けにさらしておこうと思います。)
うむ【倦む】
( 動マ五[四] )
同じ状態が長く続いていやになる。あきる。 「仕事に-・む」 「学問ニ-・ムコトナカレ/日葡」 〔中古には主に漢文訓読に用いられた〕
[句項目] 倦まず弛まず
出典 三省堂大辞林 第三版
随分、ネガティブな目標に思われるかもしれませんが、「倦まない」状態にするためには自分自身で新しいことを仕掛けないといけないわけで、そういう意味では前向きです。
わたしは前職が転勤族の新聞記者です。記者になろうと思った理由のひとつは海外も含めていろんなところに住んで取材ができることでした。(実際には海外特派員になれるほど優秀ではなかったですが)。
結果的には、盛岡4年⇒東京3年⇒大阪4年⇒東京1年半⇒盛岡1年
ーーという3ヶ所(しかも2ヶ所は本社)しか経験しませんでしたが、3年で転勤、または異動(配置換え)というのはけっこう合理的な仕組みだなと思っていました。
なぜならば、3年くらい同じ部署にいて同じようなテーマを取材していると、なんとなく倦んでくる自分がいたから。いまいち、前ほどわくわくできなくなってくるのを実感していました。
「名文家」「特ダネ記者」と言われる先輩方の中には同じ分野を20年も担当しているベテランもいて尊敬していましたが、自分はなかなかそういう境地には至らず、半強制的に環境が変わって心機一転、環境やテーマを変えて取材できるのは私には適した仕組みでした。
翻って、現在。実は転職して釜石に来て2年半くらいたった2017年春ころから「そろそろ自分、もしかして倦んでくるんじゃない?」という予感はありました。ところが、その直後に、大規模な山林火災が発生して、関連する広報活動などに追われ、さらにプライベートのほうもにわかに慌しくなったので、倦むとか倦まないとか考えている時間もないまま2017年が終わりました。
そして2018年。今年ころは火事も病気もない穏やかな年になってほしいしたぶんなるに違いない。……とともに「倦んでくるかも」の不安も再燃しつつあります。釜石の生活も仕事も楽しいですが、正直なところ、わくわくする時間が減ってきているのも事実。
そこで、転勤したつもりで心機一転できるようなちょっとした変化を起こすことにしました。ありていに言うと、「新しいことを始める」ということです。ちょっとはリスクを採った方が真剣になれるだろう、ということで、1ヶ月分の報酬+αくらいの設備投資もします。
「新しいこと」とは!
ウッドターニング、すなわち、noteにも書いてきた木工旋盤のうつわづくりです。昨年の春までも地元の方のところでたまにつくらせてもらったりしていましたが、その方のご病気もあって負担をかけられないこともあり、やるからには自分で道具を持ってもっと本格的にやりたい、ということもあり、昨日(1月12日)に旋盤本体の支払いは済ませました。
本体以外にも必要な道具が多いので、設置をして実際につくり始める状態にするまでにしばらく時間がかかりそうですが、年度内には制作できるようにしたいと思います。
これまでは「コーデイネーター」という立場で、森林組合と東京の企業さんや地域の他業種の方々とをつなぐ仕事をしてきましたが、それに加えて、自分も木を使う当事者として森林にかかわっていくことで、もっとわくわくする時間を増やそうと思っています。
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