新リーダー採用の話を詳しく。
1月6日にも書いた新しいリーダーの話。2018年夏、新しいリーダーがやってきた。教職員の意見を反映した、リーダー採用のプロセスが興味深かったので、今日のnoteに書いてみようと思う。
日デン・教員採用のプロセスのちがい・・・【日本の公立学校教員】都道府県や政令指令都市ごとの教員採用試験に合格後、各学校に配属される。学校配属先の希望はできるが、配属先は決められない。管理職も同様に、管理職試験合格後に配属先決定。【デンマークの公立学校教員】学校ごとの採用。新聞やネットに募集が掲載される。「低学年にデンマーク語と理科を教えられる教員1名募集」のように、必要な教科に絞って募集が出る。管理職も同様に公募。
私の職場は、公立学校(0〜9年生)の中にある特別支援クラス。クラスと言っても、規模は特別支援学校並で、生徒数は約80人。教員約20人。ペタゴーと呼ばれる生活指導員約25人。ヘルパー約25人。作業療法士2人、理学療法士2人、言語療法士2人、学校心理士、そしてリーダーとサブリーダー(管理職)が2人。さらに市内4つの学校をまとめる大ボスのような管理職も一人いる。全部で約160人の大所帯だ。
2018年春。リーダー採用のプロセスと、どのように教職員がかかわるかについて大ボスから説明を受ける。
5月。民間リクルーターと教職員で会議。議題は「教職員が求めるリーダー像」。「職員へのリーダーシップ」「教育保育論」「保護者との協働」「他のリーダーとの協働」の4つのカテゴリーについて、グループで意見交換。様々な意見が出たが、グループ全員で一致したのは「働く喜び」を大切にするリーダー。職員が仕事に喜びを感じる事が出来、個々が能力を発揮し、安心して働ける職場を作り出すリーダーを求めていることが分かった。求人広告には、業務内容・待遇・職員が求めるリーダー像が書かれていた。
求人広告より「職員が求めるリーダ像」 まずは職場をよく観察する。いきなり変革をしようと意気込まない。
自立した自由なクラス運営を信頼する。 必要な時に、リーダーとしての決断と責任をはっきり明確にする。
教育・保育・心理面からの議論ができる。(高い専門性)
クラスで人手が足りない時には、腕まくりをしてクラスに入る。
6月。大ボス・保護者・教員、ペタゴー、ヘルパーの代表1名と民間リクルーターが採用面接を行った。教職員からの代表は、希望した人たちの中から選ばれた。めでたく採用決定。教職員には、新リーダーの名前と前職だけが伝えられ、夏休みに突入。
というプロセスだった。教職員の意見を反映した採用。民間の職場なら良くある事かもしれないが、日本の学校で働いていた私には驚きだった。多くの人の意見を反映し、納得のいくリーダーが採用できるよう考えられたプロセスだったと思う。民間のリクルーターを使ったのも興味深い。
誰がリーダーになるかで、仕事は大きく変わる。自分達のリーダーを選ぶのだから、皆真剣。新リーダーの名前と前職をすぐにググったのは、私だけではなかった。
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