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読書記 『心療内科医が教える本当の休み方』(著者:鈴木 裕介)
今年10冊目の本を読み終えたさやか先生です、こんばんは。決して多くもなく、ただ、ゼロではないという亀のような読書ペースですね。今回は、「少し疲れてるかな」と思って、こちらの本を手に取りました。
※アスコムのURLだと書名が出なかったので、Amazonを貼っていますが、宣伝などではないです。
この手の本はちょっと久しぶりだったのですが、今の自分にちょうどよく、心に刺さるものがあったので、紹介させていただきます。
”休む”とは? なぜ休まらないのか、神経学的アプローチで解説
本書ではまず、いかに休むということが高度な技術かということが語られます。そもそも、休みが必要だと自覚できていない人も多い。まずは休みが必要であることを認識し、そして、自分の状態を把握して、自分に合った休みを選択しなければならないと論じています。
確かに、1日中寝たとしても、スッキリせず、むしろ疲れるということもありますよね。そういう経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。もちろんそれは、正しい休み方をできていないからなのですが、この本の後半では、6種類のストレスからの回復法を紹介し、私たちが「穏やかなしあわせ」を得るヒントを与えています。
2つ目の副交感神経がある
交感神経、副交感神経という言葉は聞いたことがある方が多いと思います。前者が覚醒、イライラ、後者がリラックスみたいなイメージで捉えていませんか?
しかし、最近の説では、副交感神経には2種類あり、その1つ目が優位な時は従来通りのイメージのリラックスした状態、2つ目の副交感神経が優位な時は、”低覚醒”状態に入る、と。
そしてこれが、現代人が陥りやすいストレス反応だというのです。「氷のモード」と表現されていて、文字通りフリーズすること、自然界の状態で言い換えると、「死んだふり」するようなイメージだそうです。
回避できない危機に遭遇したときは、死んだふりをするしかない
ストレスかかって交感神経が優位になった時は、イライラしたり、抵抗したり、眠れなくなったりするのですが、ストレスかかって2つ目の副交感神経が優位になると、ボーっとしたり、失神したりして、全く無抵抗になる。そしてこれが現代人に多いとのこと。
ストレス反応に種類があることを学んだ後のPART3では、「安心」「安全」が必要なことが論じられるのですが、その内容を読んで驚きました。まさに自分のことだな、と。
「リアルな人間関係に対して回避的な若者が増えている」
私が若い世代かどうかはさておき(笑)、その特徴があまりに当てはまるので、なるほど私の辛さの根源はここにあったのか、と妙に納得しました。少しだけ紹介させてもらうと、
・愛や絆の素晴らしさにピンときておらず、どこか冷ややかになってしまう
・他人に好意を向けられると、気持ち悪いと感じてしまう
・恋愛や結婚といった関係にコミットすることに抵抗感を感じてしまう
・「人間関係をリセットしたい」という衝動に駆られてしまう
…ここだけ切り取られると、とても愛のない人だと思われないか心配ですが、「他人のことを脅威だと感じている」という考えがベースにあることは間違いないと思います。
このような「回避性」も、神経の防衛反応に関わっている
こういった特性すらも、氷のモードの防衛のあらわれ方の一つである、と著者は定義付けています。噛み砕くと、回避的な特性は決して性格ではなく、ストレス反応の一つだと定義付けられる、と。
これを読んだ時、なんらかのストレスに晒されているのかも、と気づくとともに、まだこの特性から変われる可能性があるのかもしれないという希望を抱きました。
「つながり」こそが解決へのアプローチ法
つながりこそが安全・安心につがなる。このつながる相手は、人じゃなくてもよく、自然や美術、そして自分自身、あらゆるつながりが重要で、特に自分の身体と対話し、調和していくことを目指すことが推奨されています。
私は、ストレスは少ない方だと思っていますが、確かに、なんとなく嫌な感じがしても断れないこともあったりするので、自分のプチストレスを見過ごさないのが大切なんだろうな、と思いました。
この本で得たヒントで、さらに自己理解を深めて、もっと幸福度を高めていきたいと思います。詳しく知りたい方は、ぜひ 『心療内科医が教える本当の休み方』読んでみてください。
それでは今日は、この辺で。