苦しみのほぐし方
こんにちは!
ウェルビーアドバイザー吉田紗弥です。
5月ももうすでに終わりに差し掛かり、
少し夏の兆しが見え始めました。皆様いかがお過ごしでしょうか?
今日もヨガのお話でウェルビーイングな日常を目指していきましょう!
今から約2000年前に成立されたとされる、ヨガの根本経典、
「バガバット・ギーター」には私たちの生活をより良くするための、
昔の人のアドバイス、ヒントが書かれております。
その中から一説ご紹介します。
この一説は簡単に言うと、
毒のように感じる困難や苦しみを乗り越えた先にあるのは、
甘い蜜のような幸せがある。それが純質な幸せである。
という意味です。
私たちは、人生の中でさまざまな局面に立ちはだかります。
苦い思いをしたり、
辛く泣きたくなることもあったり、
心をえぐられるようなことが起こったり。
しかし、一見この毒のように思えることは
結果として私たちの人生を広げ、
本当の幸せに導くための
過程であるといえます。
例えば、筋トレで例を挙げるとします。
筋トレは、思いダンベルを持ち上げるとき、
私たちは、体が痛く、汗はダラダラ、
息は荒れ、苦しさだけしか感じないと思いますが、
その過程を踏むからこそ、
私たちの体は血流が良くなり、
心肺機能が整い、
筋肉は大きくたくましく仕上がり、
結果的に、病気にかかりにくい、
お金には変えられない本物の健康的な体へと成長していくのです。
(健康はお金では買えない!)
私たちの人生も同じで、
最初は苦く、苦しく、心を掻き乱されるような毒のような事があったとしても、
それは、決してネガティブなことではなく、
「良薬口に苦し」という言葉
があるように、
結果として、人生の大きな成長や、達成感、充実感といった
大きな確固たる幸せにつながるはずなのです。
私のお話をさせてください。
私が20代前半の時、アメリカでインターンシップのため
小さな旅行会社でオペレーターとして働くことになりました。
当時、前からカナダでの生活の経験もあり、
心配もせず、意気揚々と
スタートさせました。
しかし、そう思っていたのも束の間。
インターンシップの仕事が、思っていた以上に厳しいものでした。
デスクワークが初めてだった私は、まずパソコンの
何やら黒い画面のシステムを覚えることから始まり、
お客様からかかってきた電話に出て、
格安の航空券をシステムから探し出し、
売っていくというもの。
カナダ生活していたとはいえ、電話業務もデスクワークも
やったことない、さらに
堪能とはいえない英語での電話で会話。
その旅行会社はチャイナタウンの中にあり、
オーナーは中国人。
そして、電話をかけて来られる
お客様は、中国をはじめ、フィリピン、ベトナム、
また日本人などの移民の方ばかり。
お互い英語が母国語ではないということから
なかなかコミュニケーションがうまくいかず、
理解するのに時間がかかります。
パスポートの字が間違っていると
飛行機に乗れないので
一つずつ丁寧に確認するのですが、これまた大変。
中国人や日本人はスペルが簡単でわかりやすいのですが、
一番大変なのはフィリピンの方。
名前が聞き慣れていない人が多い上、
ミドルネームがありめちゃくちゃ長すぎる・・。
「ふぇるなんど あんどれ さんとす でら くるす」
など・・。
なんでファーストネーム2つとか3つもあるねん!
(心の中で舌打ちしたくなる・・しかし
それを言うと日本人もスペルが多いんですがね..)
スペルを確認すべく、
「A as Australia,(オーストラリのAですね)」
などと確認するも、
長すぎて、1人の名前を確認するのに1分くらい、
そして家族で旅行や国へ帰省となると、家族全員分(5人や6人)
を聞かなければならない・・。
ずっと神経を集中して長電話になり、終わって
受話器を置くたび毎回どっと疲れが押し寄せていました。
一日中デスクに座り、電話に出て、ずっと同じようなやりとりをしていると
優しいお客様ばかりではなく、
「あなたの英語わからないわ!」と怒り出すお客様もたくさんいました。
電話越しに怒られては謝るの繰り返し。
そして、インターンシップしていた当時、
土地柄、一年中雨が多い土地で、
毎日が曇りや雨の毎日。
まるで自分の気持ちを表すかのような
どよ〜んとした毎日でした。
「自由の国、アメリカでインターンシップってかっこいい!」と思っていた
私ですが、
自信喪失、毒のように苦しい毎日を続けました。
唯一の支えは、近くにあるスターバックスで毎日ソイラテを飲むこと。
仲良くなった店員のアレックスと
たわいのない会話をすることが私の毎日の支えでした。
後から入ってきた新しいスタッフもいましたが、
入っては辞め、入っては辞めていきました。
気づけば、私が3ヶ月研修している間3人が入ってきて辞めていったのです。
そして!!!
ようやくインターンシップを終え
日本に帰ってきた時は真夏の7月。
暑さと太陽の眩しさ、そして重い湿気が懐かしく、
日本に帰るといきなり人が変わったように
意気揚々となりました。
早々と外資系ホテルに就職し、働き始めると、
なんと楽ちんなこと!!!!
日本語での会話、英語だとしても、日本にいる以上は
外国人の方はゆっくり話してくれるし、
自分の英語に落ち込んでいた私ですが、
電話も、対面での会話がスムーズで楽しく
まるで地獄の3ヶ月を取り戻すかのような
意気揚々な働きぶりを発揮できたのです!!
外国人とのお客様とも仲良く会話できたり、
プライベートでも外国人の友達ができたり、
生きていること自体が幸せ!!
そして今でも、雨になると、アレックスが入れてくれた
ソイラテが飲みたくなり
スタバにはいるのですが、
その時、たまに思い出すのは、あの地獄のような研修。
辛く苦しいことがあったけど、
あの思い出は遠く彼方ですが、
それがあるから、
今こうして仕事の幅も広がり、
自信を持って仕事ができているんだと心から感じます。
私たちは、人生のさまざまな局面で、
毒のようで苦しく、辛く、逃げてしまいそうになることがあります。
しかしそれは決してネガティブなことではなく、
ゴールの先の過程であり、
その苦しさの先には、
本当の、純粋な甘い幸せが待っているはずです。
まるで苦い葉を食べ成長し、
美しい世界へ羽ばたいていく蝶のように、
私たちも苦しさを糧に、
人生の幸せの可能性を広げていきましょう!
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