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【まとめ】サム・アルトマン、OpenAI追放からMicrosoft入社までの流れを解説
こんにちは🥲💔 今回のサム・アルトマンの解任騒動を受け、放心状態のChatGPT 飼育員、Sayah (@sayah_media)です🤯💥〜🧠
(執筆の前半では、まだマイクロソフト社ジョインの一報が入っていなかったため、悲観的な筆者)
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現地時間の11月19日(日)20時58分、米ニュースメディア『The Infromation(ザ・インフォメーション)』が、記事を更新し、サム・アルトマンが OpenAI の CEO として戻ることはない旨を明かしました(Efrati & Gardizy, 2023)。
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今回の解任騒動を受けて、どこよりもスピーディーに情報を発信することで有名な同メディアに、まんまと年額 $399(約60,000円)課金してしまった、Low-Hanging Fruitの私(今回の騒動が終わっても 11 ヶ月読み続けるかは謎です😇)
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今回は、AI プロンプトエンジニアの私 Sayah が、米『The Infromation(ザ・インフォメーション)』誌で報じられた内容をもとに、これまでの経緯や背景、サム・アルトマン氏の OpenAI 復帰に関する交渉が決裂した理由、マイクロソフト社ジョインの詳細などについて、解説します。
💔 サム・アルトマン、OpenAI の復帰はナシ
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先週末、OpenAI のサム・アルトマン(Sam Altman)最高経営責任者(CEO:Chief Executive Officer)の解任と、共同創業者のグレッグ・ブロックマン(Greg Brockman)社長の突然の辞任というショッキングなニュースが飛び交いました。
同騒動の詳細や真相については、コチラの記事でお伝えしたとおりです。
サム・アルトマン CEO の解任とグレッグ・ブロックマン社長の急な辞任を受け、解任を通知した OpenAI の取締役会を含め、OpenAI の投資家たちや主要なリーダーたちが、サム・アルトマン氏の復帰について交渉していました。
しかし、結論からいうと、サム・アルトマンが OpenAI に復帰することはないとのことです(Efrati & Gardizy, 2023)。
以下ではまず、退任発表された後の経緯について解説します。
復帰がナシになった背景や理由についても、後ほど分かりやすく解説するため、よかったら最後までご覧ください。
💼 OpenAIの主要な研究者たちが相次いで辞任
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サム・アルトマン氏の CEO 解任とグレッグ・ブロックマン氏の取締役会会長解任および OpenAI からの辞任表明を受け、現地時間 11月17日(金)の夜、OpenAI のシニアリサーチャー 3名が突如として職を退く旨を宣言しました(Victor & Efrati, 2023)。
辞任を表明したのは、以下 3人の主要な研究者です。
🔸 Jakub Pachocki(ヤクブ・パチョッキ)氏:OpenAI の研究ディレクター
🔸 Aleksander Madry(アレクサンダー・マドリー)氏:AI リスク評価チームのリーダー
🔸 Szymon Sidor(シモン・シドル)氏:スタートアップで 7 年間リサーチャーを務めた人物
他にも、多くの OpenAI スタッフが辞任を表明しており、この事態は、同騒動による余波として考えられています。
また、3人の退職は、サム・アルトマン CEO の失脚後に一部の従業員間で大きな失望が広がっている兆候を示すと共に、AI のセーフティ(安全性)に関する長期にわたる意見の不一致を浮き彫りにしました(Victor & Efrati, 2023)。
🚪 3人の研究員がOpenAIに復帰
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この物語は、まだここで終わりではありません。驚くべきことに、前述した 3人の研究者が、翌日 11月18日(土)の夜までに OpenAI に戻るかもしれないという事実が発覚したのです(Victor & Efrati, 2023)。
さらに、サム・アルトマン氏とグレッグ・ブロックマン氏も、同じく OpenAI に復帰するのではないかという驚愕の展開も示唆されており、AI 業界に新たな波紋を広げました。
💥 今回の追放劇に投資家も従業員も怒り心頭か
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複数の情報筋が『The Verge』に語ったところによると、OpenAI の取締役会は、サム・アルトマン氏に解任を通知後、復帰について彼と話し合いを続けていたそうです(Heath & Peters, 2023)。
OpenAI に約 10 億円もの投資をしている Microsoft(マイクロソフト)社は、アルトマンの解任直後に声明を出し、OpenAI とのパートナーシップを引き続き締結すると述べていました。
一方で、OpenAI の投資家たちは、アルトマンを解任するという取締役会の決定について事前の通知も、意見を述べる機会も与えられませんでした(Heath & Peters, 2023)。
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米『ウォール・ストリート・ジャーナル(The Wall Street Journal)』誌によると、OpenAI の投資家たちは、サム・アルトマン氏が解任されてから 1 日も経たないうちに、OpenAI の取締役会に決定を覆すよう求めました(Hagey et al., 2023)。
対して、サム・アルトマン氏が CEO に再就任するために提示した条件は、現在の取締役会が辞任することでした(Hagey et al., 2023)。
サム・アルトマン氏に近い情報筋によると、当初、取締役会は自分たちが辞任すること、サム・アルトマン氏とグレッグ・ブロックマン氏が復帰することに同意していたものの、その後この決定について迷いが生じ、設けられていた期限を逃してしまったとのことです(Heath & Peters, 2023)。
🏢 サム・アルトマンの復帰を待ち侘びていたOpenAI
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多くの OpenAI のスタッフは、11月18日17:00 までにアルトマンとブロックマンの復帰に関する明確な決定が下されなければ、OpenAI を辞職するという立場を取っていました。
このため、11月18日17:00の期限が非常に重要視されていたのです(Heath & Peters, 2023)。
この時点で、同記事の著者は、サム・アルトマンが去り、新しい会社を創立することが決まれば、OpenAI のスタッフは間違いなく彼についていくと予想しています(Heath & Peters, 2023)。
実質、取締役会のメンバーは、この期限までに決定を下せなかったため、多くのスタッフが辞職する可能性が高まり、OpenAI 内部での不安定さが増していました(Heath & Peters, 2023)。
💖 OpenAIチームの間で広がるハートの輪
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11月18日(土)の夜9時前に、サム・アルトマン氏が、自身の X で「i love the openai team so much(OpenAI チームが大好きだ)」と投稿。
すると、OpenAI チームのメンバーが、上記のポストに対して次々にリプライまたは引用リポストを行い、あらゆる色のハートの絵文字でサム・アルトマン氏への多様な愛情を示しました💗❤️💜💙💚🤍💛🧡🤎🖤
⏰ 20時47分
サム・アルトマン氏が、自身の X で「OpenAI チームが大好きだ」と愛を告白
⇩
⏰ 20時50分
OpenAI の 最高執行責任者(COO:Chief Operating Officer)、ブラッド・ライトキャップ(Brad Lightcap)氏が「🤍」と引用リポスト
⇩
⏰ 20時59分
OpenAI の技術スタッフ、イサ・フルフォード(Isa Fulford)氏が「🫶」と引用リポスト
⇩
⏰ 21時01分
OpenAI の開発者、ローガン・キルパトリック(Logan Kilpatrick)氏が「❤️🫶」と引用リポスト
⇩
⏰ 22時32分
暫定 CEO に任命された、最高技術責任者(CTO:Chief Technology Officer
)のミラ・ムラティ(Mira Murati)氏が「💙」とリプライ
⇩
⏰ 22時36分
ミラ・ムラティ氏のリプに対し、グレッグ・ブロックマン氏が「💛」と引用リポスト
⇩
⏰ 22時36分
ミラ・ムラティ氏のリプに対し、ローガン・キルパトリック氏が「🧡」とリプライ
アメリカにおいて、ハートの絵文字の色には特定の意味が込められることがあります。それぞれの意味や使い方は、以下のとおりです。
🤍 白いハート 🤍
意味:純潔、平和、潔白
用途:当たり障りなく使える絵文字
💛 黄色のハート 💛
意味:喜び、幸福、友情
用途:家族や友人など親しい関係間で使われることも多い
🧡 オレンジのハート 🧡
意味:友情、気遣い、暖かさ、温もり
用途:エネルギーや情熱、楽しさを表したいときにも使われる
❤️ 赤いハート ❤️
意味:愛、愛情、感情
用途:最も伝統的な愛の象徴で、ロマンチックな愛や深い愛情を表すことが多い
💙 青いハート 💙
意味:信頼、忠誠心、安穏
用途:しばしば友情や絆を示すこともある
🫶 ハートの手 🫶
意味:両手でハートの形を作るジェスチャー
用途:親しい人々への愛や友情、感謝、サポートの意味でも使われる
これらの意味は文化や個人によって異なりますが、これらの色に敏感な人もいるため、覚えておくと便利です。
OpenAI のメンバーが、意識してその色のハートを使っているかは定かではありませんが、あえて他のメンバーと被らない色を選んでいる点からも、チームの強い絆やつながり、それぞれの役割を感じます。
👥 煮え切らない様子を見せていたサム・アルトマン氏
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複数の関係者によると、OpenAI の取締役会は、サム・アルトマン氏をOpenAI のCEO として呼び戻すための話し合いを行なっていました。
関係者の1人によると、発表当日に何の事前通知もなく突然解任されたアルトマンは、復帰について「煮え切らない(ambivalent)」気持ちを見せており、明確なガバナンスの変更を望んでいました(Heath & Peters, 2023)。
これは、サム・アルトマン氏が解任された翌日に、解任を告げたはずの取締役会が、直ちに彼と交渉をしていることは、サム・アルトマン氏なしでは OpenAI が回らないことを示しているのではないでしょうか。
一方で、サム・アルトマン氏とグレッグ・ブロックマン氏は、今回の騒動が発生した直後に、友人や投資家と別の会社を立ち上げることについて話し合っています(Heath & Peters, 2023)。
✨当初OpenAIはサムとグレッグの復帰を楽観視
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11月18日(土)夜、米『The Information』誌が、サム・アルトマン氏とグレッグ・ブロックマンの復帰に関する続報を更新しました。
同誌は、記事内にて、OpenAI がサム・アルトマンとグレッグ・ブロックマン、退職した主要なメンバーを呼び戻すことに対し、非常にポジティブであることを明かしていました。
この情報は、現在の状況に詳しい関係者によって提供されたもので、同誌は、OpenAI の最高戦略責任者(CSO:Chief Strategy Officer)であるジェイソン・クォン(Jason Kwon)氏が、スタッフに送った内容を引用して報じています(Woo & Gardizy, 2023)。
また、11月18日(土)の夜に、ジェイソン・クォン氏は、スタッフに対し「幹部たちは明日の午前中までに、また最新情報を共有できるだろう」と述べたとのことです(Woo & Gardizy, 2023)。
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OpenAI のサイエンティストチーフで、同騒動の首謀者であるイリヤ・サツケヴァー氏は、サム・アルトマン氏やグレッグ・ブロックマン氏の退任後、実質 OpenAI の取締役会で唯一の OpenAI の共同創設者となります。
Heath & Peters (2023) は、同騒動について「クーデター」と揶揄したうえで、グレッグ・ブロックマン氏がサム・アルトマンを追放することに対し、重要な役割を担ったこと、同騒動が OpenAI の研究チームとプロダクトチーム間の権力闘争を示唆していることを明かしました。
💨 サム・アルトマン氏がOpenAIから完全撤退
first and last time i ever wear one of these pic.twitter.com/u3iKwyWj0a
— Sam Altman (@sama) November 19, 2023
11月19日(日)13時頃、サム・アルトマン氏は、OpenAI の Guest Badge(ゲスト用の入館証・IDカード)と思われるものを手にし、「First and last time I ever wear one of these(これを付けるのは、最初で最後だ)」と満面の笑みで自身の X を更新しました(Altman, 2023)。
この「最後」がどのような意味を持つのかについて、ネット上では議論が行われていましたが、「最後」の意味や「満面の笑み」の理由については、後に起きる「大どんでん返し」によって明らかになります。
— Jason Kwon (@jasonkwon) November 19, 2023
前述のとおり、現地時間の11月19日(日)20時58分、米『The Information』は、サム・アルトマン氏が OpenAI に CEO として復帰する見込みがなくなったことを発表しました。
この時点では「ああ…そっちの『最後』か」と、残念に思った方も多かったのではないでしょうか。正に私もその1人でした。
この決定については、11月18日(日)の夜に、イリヤ・サツケヴァー氏が OpenAI のスタッフに通知したものです。
同時に、暫定 CEO として、動画ストリーミングサイト「Twitch」の共同創設者で元 CEO のエメット・シアー(Emmett Shear)氏が、ポジションを引き継ぐことが発表されました(Efrati & Gardizy, 2023)。
取締役会、主要投資家、主要なリーダーたちは、週末にサム・アルトマン氏と交渉の場を持ったものの、最終的にこの決断に至ったとのことです(Efrati & Gardizy, 2023)。
🗣 イリヤ・サツケヴァー氏の言い分
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イリヤ・サツケヴァー氏は、この決断を下した理由について、サムの行動と取締役会との対話において、AI 開発を引率する能力がないと主張し、この決定が OpenAI のミッションを守るための「唯一の道」だと述べています(Efrati & Gardizy, 2023)。
また、懸念点として、以下の 3つを挙げました。
🔸 OpenAI の技術の急速な開発ペース
🔸 開発したものが誤用・悪用されるリスク
🔸 同社がコントロール不可能なものに変わる可能性
🔄 暫定CEOがエメット・シアー氏に変更
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当初、暫定 CEO として、CTO の ミラ・ムラティ氏が任命されていましたが、前述のとおり、日曜の夜にイリヤ・サツケヴァー氏は、OpenAI スタッフに向けて、エメット・シアーが 暫定 CEO になる旨を発表しました。
X(旧・Twitter)上でも、サム・アルトマン氏の Post(旧・Tweet)に対し、リプ欄にて「💙」の絵文字を送っていたミラ・ムラティ氏。
🩵
— Mira Murati (@miramurati) November 19, 2023
実は、ミラ・ムラティ氏は、暫定 CEO に任命されたものの、日曜日に OpenAI のスタッフに対し、サム・アルトマンを戻すために動いている旨を伝えていたとのことです(Efrati & Gardizy, 2023)。
研究部門とプロダクト部門の間の権力闘争ではないかと報じられていたこともあり、この変更を見ると、サム・アルトマン氏だけではなく、サム・アルトマン氏の側近においても排除したいという思惑が感じ取れます…。
🎉 サム・アルトマン氏、MicrosoftのAIチームにジョイン
We remain committed to our partnership with OpenAI and have confidence in our product roadmap, our ability to continue to innovate with everything we announced at Microsoft Ignite, and in continuing to support our customers and partners. We look forward to getting to know Emmett…
— Satya Nadella (@satyanadella) November 20, 2023
そして、この記事を筆者が公開しようとした、正にそのとき。
現地時間 11月19日(日)23時53分、慌ただしかった週末を終え、アメリカが新たな 1 週間を迎えようとしていた頃…🌔
マイクロソフト社の CEO、サティア・ナデラ(Satya Nadella)氏が、自身の X 上で衝撃の投稿をしました。
X に投稿された内容は、以下のとおりです。
マイクロソフトは、引き続き OpenAI とパートナーシップを締結しており、「Microsoft Ignite」で発表したすべてのイノベーションを継続し、自信を持ってお客様やパートナーをサポートしていきます。
エメット・シアー氏と OpenAI の新しいリーダーシップチームと知り合い、彼らと協力していくことを楽しみにしています。
また、サム・アルトマン氏とグレッグ・ブロックマン氏が、同僚たちと共にマイクロソフトに加わり、新しい先進 AI 研究チームを率いるというニュースをお伝えできることを、非常に嬉しく思っています。彼らの成功に必要なリソースを迅速に提供できることが、今から楽しみです。
(筆者訳)
このように、サム・アルトマン氏とグレッグ・ブロックマン氏が、今後マイクロソフト社にジョインし、新たに創設された社内 AI 開発チームを率いることが発表されました🎉🎉🎉
また、マイクロソフト社は、OpenAI とのパートナー関係を今後も継続していくことも明かしました。
✏️ イーロン・マスク氏も反応
Now they will have to use Teams!
— Elon Musk (@elonmusk) November 20, 2023
上記のサティア・ナデラの報告を受けて、OpenAI 創立当初のスポンサーで、創業メンバーだったイーロン・マスク(Elon Musk)氏も、リプ欄で「これから彼らも Teams を使わなきゃね!」と、ユーモラスかつ皮肉にも取れるコメントを送っています。(Musk, 2023)。
現在は OpenAI やサム・アルトマン氏と敵対関係にあるといわれているイーロン・マスク氏ですが、このやりとりから、彼も今回の騒動を気にかけていたことが伺えます。
🗒 OpenAIの暫定CEOに任命されたエメット氏の意思表明
Today I got a call inviting me to consider a once-in-a-lifetime opportunity: to become the interim CEO of @OpenAI. After consulting with my family and reflecting on it for just a few hours, I accepted. I had recently resigned from my role as CEO of Twitch due to the birth of my…
— Emmett Shear (@eshear) November 20, 2023
また、サティア・ナデラ(Satya Nadella)氏の投稿から約 1 時間後、新生 OpenAI の暫定 CEO に任命されたエメット・シアー氏も、自身の X を更新。
今回のオファーを引き受けた理由や、今の思いを語りました。
今日私は、おそらく一生に 1 度のチャンスとなるであろう、とあるオファーを電話で受けました。そう、OpenAI の暫定 CEO になることです。
私はまず家族と相談し、数時間考えたのち、そのオファーを受けることにしました。私は最近、9 ヶ月になる息子が生まれたため、Twitch の CEO を辞任したばかりです。息子と過ごす時間は、思っていた通りに報われるものでしたし、私はその日々に満足していたため、フルタイムの仕事を避けていました。
それでもなお、OpenAI は、現存する最も重要な企業の 1つだと確信しているため、私はこの仕事を引き受けました。取締役会が状況をシェアし、このポジションについてオファーをもらった時、私は軽々しく決断できませんでした。しかし、最終的に、私に力添えできることがあるのなら、手伝う義務があると感じたのです。
今日は、できるだけ多くの情報を得るために奮闘し、取締役会、主要なパートナーの少数、そして従業員と話をしました。Microsoftとのパートナーシップは引き続き強固であり、今後数週間の私の優先事項は、すべての顧客に対し、引き続き素晴らしいサービスを提供することです。
OpenAI の従業員は非常にインプレッシブで素晴らしいため、使命感に駆り立てられています。しかしながら、サムの解任をめぐるプロセスとコミュニケーションが、非常に悪い印象を与えてしまったことは明らかで、これが私たちの信頼を深刻に損なっていることも事実です。
次の30日間における計画は、以下の3点です。
1️⃣ この時点までの全プロセスを調査し、完全なレポートを生成するために独立した調査員を雇う
2️⃣ 従業員、パートナー、投資家、顧客とできるだけ多く話し、コミュニケーションを取り、重要なポイントを共有する
3️⃣ 最近の退職を受けて、顧客のための結果を推進する効果的な力となるように、経営陣とリーダーシップチームを改革する
これらから学んだ結果に基づき、必要に応じてガバナンスも含め、組織変更を推進します。30日間でこれらが明確になるように展開していくつもりです。
OpenAI の安定性と成功は非常に重要であり、現在のような不安定な状況や混乱によって、それらが損なわれてはなりません。私は主要な懸念に対処する努力をしますが、きっと真の進展を達成するには、1ヶ月以上かかるでしょう。
サムと OpenAI チーム全体が築いたものに対し、私は尊敬の念しかありません。その素晴らしさは、単なる研究プロジェクトやソフトウェア製品に限らず、OpenAI 自身も素晴らしい企業です。それを知っているからこそ、私は
今ここにいますし、OpenAI の素晴らしさを守り、さらに成長させるために私の力を尽くしたいと思っています。
現在午前 1 時なので、続きはまた明日投稿します。
PS:これをここに投稿するのは、この場合、一般の人々が知ることが公益にかなうと思うからですが、今後すべての内部コミュニケーションが公開チャンネルを通じて行われるとは期待しないでください。
PPS:この仕事を引き受ける前に、変更の理由を確認しました。取締役会は、安全性に関する特定の意見の相違について、サムを解任したわけではありません。その理由はそれとは全く異なります。私たちの素晴らしいモデルの商業化に対する取締役会のサポートなしに、この仕事を引き受けるほど、私は無謀ではありません。
(筆者訳)
📝 サム・アルトマン氏の完全撤退まとめ
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本記事で述べたとおり、サム・アルトマン氏は、OpenAI の CEO としてのポジションから、完全に引退することとなりました。
サム・アルトマン氏の突然の解任は、OpenAI の経営陣や投資家たちに衝撃を与えました。この影響は非常に大きく、OpenAI の社長であるグレッグ・ブロックマン氏をはじめ、複数のシニアリサーチャー、従業員の辞職など、組織内の混乱を引き起こしました。
OpenAI は、従業員向けのテンダーオファーの過程にあり、会社の価値は 850 億ドル(日本円で約 12 兆 7,500 億円)と評価されています(1ドル=150 円で算出)。
この状況下でのサム・アルトマン氏の撤退は、特に主要な投資者であるマイクロソフト社に不満を生じさせるのではないかと懸念する声もあがっていました。
しかし、結果的に、強い絆で結ばれた2人の素晴らしい「Team」は、今後マイクロソフト社にジョインし、新たに創設された社内 AI 開発チームを率いることになりました🎉
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また、アルトマン氏の撤退は、OpenAI の未来に対する不確実性を高めており、今後の新生 OpenAI において、組織の方向性や戦略に影響を与える可能性もあるでしょう。
今回の悲劇的なドラマは、結果的にサム・アルトマン氏に対する OpenAI チームの強い絆や信頼、ロイヤルティ、ファンたちの大きな尊敬や支持、そして、彼自身のリーダーシップの偉大さを世界中に知らしめました。
形は違えど、どんな形であれ、サム・アルトマン氏はまた私たちに見たことのない景色を見せてくれるでしょう🏞️
今後とも、サム・アルトマン氏やグレッグ・ブロックマン氏が起こすであろう奇跡の数々に期待していきたいです🌈✨
📚 References
Altman, S. [@sama]. (2023, November 19). First and last time I ever wear one of these [Post]. X. https://x.com/sama/status/1726345564059832609?s=20
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Efrati, A., & Gardizy, A. (2023, November 20). Emmett Shear becomes interim OpenAI CEO as Altman talks break down. The Information. https://www.theinformation.com/articles/breaking-sam-altman-will-not-return-as-ceo-of-openai?rc=mxg1fz
Hagey, K., Jin, B., & Seetharaman, D. (2023, November 18). OpenAI investors try to get Sam Altman back as CEO after sudden firing. WSJ. https://www.wsj.com/tech/openai-trying-to-get-sam-altman-back-4b728049
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