5月の風をゼリーにして
《五月の風をゼリーにして 持ってきてください
ひじょうに美しくておいしく
口の中に入れると すっととけてしまう
青い星のようなものが食べたいのです》
高校生の頃毎日のように立原道造の詩集を見ていた時があった。その頃から何度も何度も心の中で反芻して、エアポケットに入ったような、現実と遮断された特別な憩の時間をくれた言葉
3月に24歳の若さで亡くなった、立原道造が死の一週間前に友人に残したものだそうです
映像が瞬時に脳内に浮かぶ美しいイメージと甘やかさ
でもその裏に
死と近い所で生きてきた魂の覚悟や生きる事への熱い思いが見える
こんなに五体満足で健康な(年なりですが)自分はなぜこんなに無気力に生きているのか
不本意に若くして命を落とした魂の、現実離れした美しい空想を纏った生きることへの激しい想いに何度も救われているのは、なんて情けないことか
20年位前からなぜか死ぬ時のことをよく考えるようになった、友人にはなんでそんな事考えるのかと驚かれるけど
死ぬ時は苦痛でなく強烈なエクスタシーだというにを聞いたことがある。
ほんとかな、死んだこと無いからわからないけど
この言葉の生まれた3月に、この言葉を拙い曲にすることができた
ちょっと嬉しい気持ちになってます
何かせずには生きていられないね