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遥か旅の記憶 1987.春⑥

素敵な出会いがあったクエンカを後にして、私たちは一旦南下してバレンシアに立ち寄り、その後いよいよスペイン最後の目的地バルセロナを目指して東へ向かう。


①バルセロナ

バルセロナはイベリア半島北東岸に位置し、地中海に面した平野にある。
カタルーニャ州の州都で、人口はマドリードに次いでスペイン第2位の都市だ。


②バルセロナ観光と近郊の町へ

バルセロナには見どころがたくさんある。

まずは美術館。
スペイン前衛芸術の3大巨匠がバルセロナには勢揃いしている。
ピカソ、ミロ、ダリだ。

パブロ・ピカソ
ホアン・ミロ
サルバドール・ダリ

その3人の美術館がここバルセロナに集結。
私たちも3つの美術館を1日で巡った。
ひっそりと佇むピカソ美術館には、あのゲルニカがあった。
美術館の静かな佇まいとゲルニカの鮮烈な印象が対照的だったことを覚えている。

1937年内戦状態にあったスペインでドイツ軍がゲルニカに向け無差別爆撃を行った様子を描いた作品


バルセロナには天才アントニオ・ガウディの建築が町のあちこちに点在している。

40年前も建設途中だったサグラダファミリア
ようやく2026年完成予定という
サグラダファミリア大聖堂
カサ・ミラ
グエル公園

バルセロナの町自体が芸術作品のようだ。

近郊の町モンセラットは山頂の奇岩が異様な雰囲気を醸し出す。
ガウディが建築のヒントを得たとも言われる町。
この険しい山の中腹には修道院がある。


③バルセロナで出会った3人の青年

グエル公園を散策している時に3人連れの青年に声をかけられた。
2人は社会人らしい身なりで1人はラフな感じ。
聞くと3人は幼馴染みでそれぞれ別の町で仕事をしていて、医者と弁護士と画家ということだった。
今日は故郷のバルセロナに帰って休暇を楽しんでいるとのこと。
私たち2人は大学卒業前のバックパック旅行をしていて、バルセロナがスペイン最後の町だと告げると、晩ごはんをごちそうしてくれるという。
ホンマかいな?

右から医者のホセ、弁護士のアントニオ、画家のホアン


④時間を守る律儀なスペイン人

ここまで私たちの旅は偶然にも出会いの連続だった。
2人で過ごした日の方が少ないくらい。
しかしこれもラテンのノリで、
きっとフランス、ドイツ、スイスからはこうしたこともないだろう。
と言うことで誘いに乗って待ち合わせ場所に行ってみることにした。
スペイン人は時間にルーズと大学の授業でも習っていたので(?)、
15分遅れて行くことにした。
すると3人はちゃんと待ち合わせ場所に来ていて、どうやら時間通りに来ていたみたいだ。
時間を守らないのはその人によるということかな?

晩ごはんをごちそうになって、
いろいろ楽しく話しをして、
夜の街を少し散歩してお別れをした。


さあ、ここからはいよいよ言葉がまったくわからない国への旅へと続く。

ランブラス通りに面したホスタルは夜も騒がしくて寝不足


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