見出し画像

造語づくりをやってみたかった。ver.1

オルタナティブ・ネイティブ。

突然脳内に降ってきた、この単語について色々思考してみる。

────────

オルタナティブ、とは「代替可能」という意味。
これ、初めて言葉の意味を知ったのは西尾維新さんの「戯言シリーズ」にて最強の敵・西東天が言っていたのがきっかけ。

「みんながみんな、かけがえのないたった一人の存在」なんて教育を受けていたので、
「そんなことある?!」と半信半疑だった。

でも、あれから10数年経って、オルタナティブって言葉をよく耳にするようになった。
社会を維持・持続させていくにあたり、人がひとり居なくなっただけで崩れるようでは、とても弱いと言わざるを得ない。

それは、そんな状態を作っておきながら去ってしまった人の責任でもあるし、周りも気をつけなければならないことだと思っている。
でも、たいていの場合、穴ができてもすぐに埋められる。どんなに優秀な人が抜けても、数週間経てば日常は戻ってくる。

私自身は、芸術や創作活動が関わる系の仕事をしたいとずっと思っていて。
作家やら漫画家やらイラストレーターやら、ずっと思案してきて、今は「絵本作家」という肩書きで落ち着いている。

自分の作品、作風に「代替可能なものがある」という、認めたくないけど確固たる事実を認めないと、だんだん苦しくなる。
本当にたった一つの大切な作品だとしても。それは私にとって。他の人にとっては、そうではない場合もあることを、ときどき感じていた。

逆に、そんな事実も含めてクルッと丸っと「そうなんだ」と認めてしまえば、色々な作品を学んだり模写したり、オマージュしたり、真似られたりすることに、そんなに神経質にならなくて良くなった。
「丸くなった」ということなんだろう。

オルタナティブについては、そんな感じ。

次にネイティブ。意味は「原住民」「先住民」。

「代替可能な世界に、先に住んでいた人たち。」というのが、私の中の「オルタナティブ・ネイティブ」の解釈である。

自分の世界が、たった一つしかなくて、地球儀を一つしか持っていなかった人が、
私みたいな、「自分の創作世界の地図」「創作作家たちの世界地図」「現実世界と幻想世界の重なった視点」とか持ってる人間に遭遇して、

『世界観ある人だと思いました!!』

とおっしゃることがある。出遭ってしまいましたねぇ、、、と思う。


むしろ私は、「現実世界はあんまりに過ごしづらいから、創作地図を開拓するのに時間を費やしたいな」なんてたまに考えて、
引きこもる体質持ちだったので(今はだいぶ社会性を身につけた方)もともとの私を知っている人は「もっと作品書きなよ(怒)」なんて話してきたりする。面目ねぇ。

ある意味で私の現実世界は「創作世界のオルタナティブ」であるような気がする。
現実世界にとっては、「創作世界」がオルタナティブ。
創作世界にとっては、「現実世界」がオルタナティブ。
お互いにお互いが代替可能な、入り込める世界。

私にとっては、皆さんが「現実世界」を生きるネイティブで、私は創作世界を生きるネイティブなんだ。なんて。

どっちも行き来してて良いじゃん。旅行みたいで、楽しいよ。おいでなすって。
そんな気持ちで、今日も作品をしたためているし、脳内は賑やかだ。

なんてったって、我々は三次元を生きる有機物の肉体を持っているので、それを維持しなきゃ生命が危ういんだけど、
思考やメンタルは他の世界を彷徨くようになると、その事実を若干忘れがちになる。

お風呂と睡眠と食事は、忘れないようにしていこうね。。。じゃなきゃ、この現世にとどまれなくなるから。。。と作家仲間に伝えたい。
まぁ「それでも構わないよ」と言われてしまうことが多いけれど。

我々は、誰かにとってのオルタナティブ・ネイティブ。

創作世界は無限にある。古今東西、老若男女、今この瞬間も創り出されている。

そんな世界の住人たちに、そっと挨拶をして、お仕事をします。

最後には手紙みたいなテイストに落ち着いてしまった。

そんな日もある。

ではまた。

よろしければサポートもお願いします!メッセージも受け付けております…!!