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狼の群れと暮らした男
この本は読んではいないのですが。
武田鉄矢の「今朝の三枚おろし」で紹介されていて。
そのラジオ切り抜きをYouTubeで愛聴していました。
「狼の群れと暮らした男」という本で、ショーン・エリスという英国人の体験記になります。
狼、という存在に魅せられた彼は、兵役時のサバイバル訓練を参考にして、ロッキー山脈の森林狼の群れと生活します。
驚くなかれ、彼は数か月をかけて森林で暮らし、穀物の匂いを抜くために、食べ物は蛇や野鳥をとらえて生で喰う。水あびもしないで、ただ待ち続ける。お尻なども拭かない、洗わない。
これがとっても重要なことらしい。
いつしか狼のテリトリーへと侵入すると、その群れの斥候を務める狼が現れ、そして幾つもの試練を経て、群れのリーダー狼に対面するに至る。そこから彼は「仔狼の育て親」という仕事を得て、群れのなかで生活したという。
食事はハンター係が仕留めてきて、群れに分配するという。その生肉も群れの順位によって部位が違う。
群れでは勝手な狩りでの獲物の独占は厳禁だし、他の群れからの肉は裏切りの証拠となる。なのでそれぞれがお尻を嗅いで確認をし合う。
ああ。成程!
犬たちがどうして挨拶でお尻を嗅ぎ合うのか。
それは群れへの忠誠の確認なわけだ。
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狼の遠吠えにも意味はあって。
それぞれの言語が、次第に理解できるという。
なかでも面白いのは、一匹狼の遠吠えというのは「何か仕事はありませんか~」というものらしい。
狼社会では皆が仕事というか役割を持っている。
エリスさんも仔狼が成長すると、その群れを追われてしまう。
その足で彼は自ら準備していた、緊急避難所までたどり着き、保管してあった蜂蜜の壺を、一夜でひと瓶、舐め切ってしまったそうだ。それほど穀物や甘味への渇望があったという。
その話を興味深く聞いていて思い出したことがあって。
朧げなワードながらYouTubeで検索してみた。
タモリの番組の「トリビアの種」というコーナーで、「狼の遠吠えは何と言っているのか?」というものでした。
シベリアでのロケに、我が日本の誇るバウリンガルを持ち込んで、その遠吠えを解析した。
そうしたら「僕に仕事はありませんか?」と出てきた。
流石は最先端の犬語翻訳機、VTRでは笑いが起きていたけど。
これって実証実験っじゃない!とひとり興奮していましたね。