![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/142625666/rectangle_large_type_2_933f4264970ca5c675d18757f0985e79.jpeg?width=1200)
【詩かもしれない】深淵
いつもは目線の高さで見る空を、何の気なしに首を90度上に曲げて見上げてみると、めまいがして、そのまま背後に倒れそうになる。底の知れない得体の知れない深さが一瞬、雲間から伺えるようで、背筋がヒヤリとする。高層ビルやタワーから街を見下ろす時。淀んだ淵の、あるいは自分の乗った船の下の海の深度を想像する時。それよりももっと遠い距離が頭上にある。夕闇が濃さを増すごとに、それは限りなく深くなり
![](https://assets.st-note.com/img/1717251985769-rX8hz9P4ls.jpg?width=1200)
放り出されるように沈んでゆく
いつもは目線の高さで見る空を、何の気なしに首を90度上に曲げて見上げてみると、めまいがして、そのまま背後に倒れそうになる。底の知れない得体の知れない深さが一瞬、雲間から伺えるようで、背筋がヒヤリとする。高層ビルやタワーから街を見下ろす時。淀んだ淵の、あるいは自分の乗った船の下の海の深度を想像する時。それよりももっと遠い距離が頭上にある。夕闇が濃さを増すごとに、それは限りなく深くなり
放り出されるように沈んでゆく