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ごほうびスカイ
今週は色々なことがあった。
岡山市内のギャラリーで催されていた(いる)、以前からのInstagramでの相互さんの個展に行き、初顔合わせをした。とてもお人柄のいい方で温かく迎えてくださり、知らないうちに2時間半が過ぎていた。楽しい時間だった。
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先週には、クリニックのプログラムのカウンセラーさんとの面談で言葉の齟齬があり、それ以来ずっと気持ちが塞いでいたのだけど、今週思いきってもう一度面談を申し込み、その答え合わせをしてみたら、逆に彼女の誠実な考えを知ることができた。逃げずに勇気を出してよかった。
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先日、クリニックの別グループで、詩集を出していらっしゃる方がいることを知り、その本をインターネットショップ経由で購入したら、今週になって間に入ってくれている心理士さんを通してすてきなメッセージの入った名刺をいただいた。
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もちろんプログラムそのものも、人間関係に気を遣いながらもぼくなりに真剣に取り組んだ。
色々なことが立て続けにあって、それはたとえ前向きなことでも、やはり重なると疲れが溜まってくる。
そして今日の夕方には娘の夫氏が、飼っているミニチュアシュナウザーの診察のために倉敷市内の動物病院に来るついでに、うちに寄ってくれた。小一時間の滞在だったけれど、妻と一緒に若い学者である彼の話をたくさん聞き、たくさん感心し、たくさん笑った。ぼくはシュナくんを抱きあげて、その匂いを思う存分吸い込んだ。兵庫県まで車で帰るのを見送った時には、もう7時を少し過ぎていた。
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それからずっと待ってくれていたノンと散歩に出た。
日没の時刻を迎えた西の空が、オレンジ色に染まりかけていた。
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普段の夕食はだいたいいつも6時半から7時くらいの間に食べ始めるから、日の長い今の季節、この時間にゆっくり夕焼けを見ることが、意外とない。
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少し得をしたような幸福感を胸に、広い河川敷をゆっくりと歩き、オレンジからピンク、そして紫、刻々と表情を変化させていく、元々空の青い部分は次第に群青へと深まっていく、そんな空の写真を何枚か撮っているうちに、もしかしてこれは、この空の色たちは、ぼくがこの一週間がんばってやりきったごほうびのような気がしてきた。
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空はぼくだけのものではないけれど、そう思うのは、ぼくの自由だ。
だからこの景色を今日たまたま見られたのは、胸を張って自分が受け取ってもいいごほうびなんだと思うことにした。
そう考えていたら、これからは少しは自分を認めてあげてもいいんじゃないかと思えてきた。今週の一連の出来事が、色を通してぼくにそう語りかけてくれているのが聞こえてきた。
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ぼくがそう受け取るのなら、この空もそれを許してくれるんじゃないかと思った。