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夕食後にノン(甲斐犬系雑種♀かわいい)と散歩に出た。
今日の日中は前日の晴れ予報とはいくぶん雰囲気の違う薄雲が昼過ぎまで広がっていて、その分気温があまり上がらなかった。
午後遅くになって雲は消えていったけれど、空気がとても乾いていて空が高い。季節がまた次へと進もうとしているのだな。
湿気の少ない夜空には星がたくさん見えていた。
郊外のこのあたりは街中と違って人工的な光が少なく、高い建物も皆無と言っていいくらいだけれど、それでも満天の星空とまではいかない。
西の空の低い位置の北斗七星がはっきり見える。ひしゃくの先端を五倍延ばして北極星を確かめる。
堤防下の道路を、夏の大三角を探しながら歩くけれどなかなか見つけられず、途中から住宅の建ち並ぶ古い道をくねくね歩いていたら南北がわからなくなってしまった。
最後の最後、自宅の近くの堤防に上って、土手にノンと腰を下ろしてゆっくりと見上げ、やっと三角形を見つけた。
南の先端にアルタイル
ベガ
デネブ
天の川も本当ならアルタイルとベガの間に流れているのだろうけど、さすがにそこまではわからない。堤防上の道路を、ヘッドライトを点灯した車が等間隔で通りすぎていく。
去年インターネットで調べていたら、はくちょう座のデネブは、西暦10000年前後には北極星になっているらしい。
ぼくはそれを確かめることはできない。でもきっと8000年後の人々が、平和な世の中を構築したぼくたちの子孫が、確かめるのだろう。
星の世界の8000年は、あっという間なのだろう。
夜空を見上げてクラっとする。
そういえばぼくは星座の本を持っていたかな。家に帰って探してみて、やっぱりなかった。
今度また、買おう。お気に入りの小さな古書店で探してみよう。