正義と悪について
今回は、別のテーマに挑戦します。
「正義と悪について」
戦争や紛争や侵略や暴動や差別など、世界のあちこちで対立や分断が起こっている。死傷者や難民が数え切れない。
日本国内においても、闇バイトによる強盗殺人などの凶悪犯罪から特殊詐欺やSNSを使った誹謗中傷などまで、新しいタイプの犯罪が多数発生している。最近では、選挙戦においてSNSを使い、同調圧力を巧みに利用した民意の誘導が行われたように思う。少し前に、選挙ポスター掲示版をジャックした事案があったが、今度は別の立候補者を応援するために立候補した者が現れた。「違法だろうが何でもやる。」は論外だが、「違法でなければ何でもやる。」という風潮が蔓延して来ているのだ。
人の行動には、情報収集と分析と判断の過程がある。正しい行動には、正確な情報提供があることが前提となる。にせの情報が真実のごとく配信されたり、ある種の洗脳を意図して情報が配信された場合に、我々はどれだけ正しい判断ができるのだろうか。
新聞やテレビなどのマスコミには法令や道義などの縛りがあるが、SNSは野放し状態である。うそや誹謗中傷があふれている。民主主義の根幹にあるのが選挙である。SNSで民意がコントロールできるとすれば、これほど恐ろしいことはない。AIを悪用すれば、うそや空想が真実や現実になってしまうのである。真心や寛容や共生や協調の世界が邪心や偏見(差別)や排除や分断(強者と弱者)の世界に変わりつつあるのだ。
『悪は手段を選ばないが、正義は手段を選んでしまう。だから正義は悪に勝てない。』残念ながら、これが現実となっている。
でも、それは必然なのだろうか。いや、正義が勝つ術があるはずである。そうでなければ、この世界が破滅してしまうからだ。『正義は必ず勝つ』でなければならないのだ。
それには、悪が選んだ手段を超える手段を選ぶ必要がある。その手段が無ければ、いくつもの正義の手段を繋げて対抗することである。悪知恵より、英知が勝るように。
先の選挙の話であれば、できるだけ幅広く立候補者の情報を収集して冷静に判断するしかないと思う。SNSは便利だが、これだけに頼るのは危険である。新聞、テレビ、ラジオなども利用すべきだし、実際に演説を聞く必要もある。これまでの経歴や功績を把握するとともにその者の資質や政治能力を推し量るのである。
選挙管理委員会や警察も適切な監視を行うべきである。そしてマスコミも選挙(投票)に必要な情報を正確に収集して配信すべきである。
私は、子供達に対して、「嘘をつくな。」と「弱い者いじめをするな。」を言って聞かせて来た。人をあざむくようなことはしないこと。詐欺・横領は論外である。弱きを助け強きをくじくこと。擁護や保護や介護の世界である。家庭や学校での正しい道徳教育が重要だと思う。教育や法制度の在り方が問われているのだ。改善と整備が必要である。
・・・今の政治家(屋)は、どこまでやってくれるのかな?今までやってないのだから、やるはずがないか・・・票と地位とカネのことで精一杯か・・・
<続く> 次回は、「税務調査の在り方 6 税務の組織(環境)はどうあるべきか」になります。