私が原因不明のめまいに悩まされ続けた話(その17)
私は30歳の頃から原因不明の目まいに悩まされ続けている。この記事を書いている時点でもう8年が経過しているが、症状は治まるどころか悪化の一途を辿っている。そろそろ過去の記憶も曖昧になってきているので、このタイミングで備忘録も兼ねて、同じ悩みを抱えている方の一助になればと思い、記事にすることにした。
前回読まなかった方の為のあらすじ
射精障害になってしまったので薬を止めたでござる
地獄第三章
体の異変は、パキシルを止めたその日の夜から現れた。
その日は休日だったので、平日よりは若干遅めにベッドに横になった。多分0時前後だったと思う。ところが、中々寝付けない。今まで薬を飲んでいたので、日常的に眠気があり、夜もあっさり眠りについていた。この日も眠気はあるものの、眠りに入る事はできない。
眠れないまま時間が過ぎる。そのうち外が明るくなってきた。結局、一睡もできないまま朝を迎えてしまった。休日だったから、体が疲れていなかったのだろうか。
だが、翌日も休日だった。夜になりベッドに横になる。昨日寝れなかったし、今日も昼寝をしてないから、流石に眠れるだろう。ところが、この日も中々眠りにつけない。また外が明るくなる。結局この日も眠る事はできなかった。
流石に、2日連続で眠れなかったら体に不調が生じてしまう。まず、頭がボーっとして、フラフラする。そして、胃が痛い。最悪な月曜日の朝だった。
何とか魔の月曜日を乗り切り、夜になった。流石に眠たすぎる。今日は早く寝ようと、いつもより早くベッドに入った。流石にもうクタクタだから寝られるだろう。だが、布団に入るとなぜか目が冴える。眠れそうな気配が無い。苦痛だ。これが薬の禁断症状ってやつか。外が明るくなりだした。不眠状態3日目となった。
人間の三大欲求の内の一つが、封じられてしまっている。もう耐えられない。私はその日、病院に連絡した。
逆戻り
その日は午後から仕事を休み、病院に行った。久々に、病院に行くのが待ち遠しかった。最初にリボトリールを処方してもらった時(その5参照)以来だ。
医者「今日はどうされました?w」
この先生はいつもニコニコしているが、今日の笑みはいつもと違うように見えた。なんかこう、「やっぱり来ると思ってた」的な感じに思えた。
そ「薬止めてから全く眠れなくて」
医者「一回薬戻しますかw」
そ「はい…」
失敗した。甘かった。精神薬の恐ろしさを初めて知った。クセになるとは聞いていたが、まさかこれ程とは。また、薬を飲む生活に逆戻りとなった。
その日の夜から、また薬を飲み始めた。爆睡とまでは行かなかったが、十分に眠ることができた。まともに眠るのは4日ぶりだった。
その後も、相変わらず射精障害は続いた。行為の時も、相手をしているのは目の前の彼女にも関わらず、自分との戦いになっていた。一体何と戦ってるんだ。
再び薬を飲むようになってから、禁断症状について調べてみた。すると、禁断症状として、不眠というのがバッチリ出てきた。実際断薬をした人の経験談も出てきた。やはりみんな大変な思いをしているんだと、読んでいて共感した。
ではその禁断症状、どの位続くのか?調べてみると、大体4~5日らしい。じゃあ早ければ、あと1日耐えればよかったのかもしれなかったのか。何ともったいない。初めから分かっていれば、あと1日位ならどうにかなったのに。私は一つ、病院の先生に提案してみることにした。
ワンモアチャンス
次の定期診察の日、私は決断した。
そ「やっぱりもう一度薬を止めたいです」
先生はニコニコしながらこちらを見ている。
そ「相変わらず射精障害の状態が続いていて、相手にも負担が掛かります」
先生「でもこの前は止められなかったよね?」
そ「あの時は眠れなくて無理でした。何とか少しでも眠れるようにできれば行けると思いますが」
先生「だったら、今飲んでいる睡眠導入剤の部分を、少し強い物に変えましょう」
そ「分かりました」
この時出された薬の名前は覚えていない。ひょっとしたら、ここでマイスリーを出されていたかもしれない。ここから、断薬第2Rが始まった。
断薬初日、パキシルを止めた代わりに、強めの睡眠導入剤を飲む。結果は、少しだけ眠れた。寝付けなかったのには変わりないが、外が明るくなったのは分からなかった。
2日目以降も、思いっ切り眠れた日は無かったものの、全く眠れなかったという訳ではなかった。この調子で4~5日間、何とか行けそうかも。
そして4日目、ネット情報によれば、この日から禁断症状が収まってもおかしくないはずだ。結果から言うと、この日もよく眠れなかった。でも、あくまで早ければの話だ。明日明後日位には収まるだろう。そう思うと頑張れる気がした。
そして断薬5日目、夜ベッドに横になると、次の瞬間朝だった。勝利の瞬間である。ネット情報すげえ。経験談に勝るものなし。
今度こそ、完全なる断薬に向けた一歩を踏み出した。
ー 次回につづく ー
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