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今日の1冊 建築 都市計画 ランドスケープデザイン#005
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Tree Gardens:Architecture and the Forest
建築、造園、ランドスケープデザインに関わる方におすすめです。ビジュアルブックと言うよりリサーチ、専門書のジャンルです。
内容紹介
米国、ヨーロッパ、アジアの風景を紹介、ヴェルサイユやセントラルパークなどのいくつかの歴史的な事例が掲載されています。主に現代のプロジェクトに焦点を当てており、さまざまな規模、予算で「樹木」を採用し、多様なデザインを提供します。樹木一本から数千に及ぶ、さまざまなアプローチで自然への理解を高める空間を形成できることを編集のコンセプトとしているようです。
ランドスケープで重要な要素の1つである「樹木」。
1500年代のイタリア庭園から始まり、ニューヨークの9/11メモリアルガーデンで終わる15の事例が掲載。各時代を代表する庭、ランドスケープ、そしてグランドゼロまでをコンパクトに編集してあります。
歴史的事例の紹介は、建築要素として使用される樹木が、自然へ畏敬の念を表し、その場の記憶を呼び起こす象徴的な要素にどのように進化したかを示しています。
「Tree Garden」で明らかにされた課題:樹木の庭と森の性質
建築空間を形成するために使用される樹木は、憩いの場を提供してくれるが生態系の一部になることから、庭と森の両方の側面があり、人間の意図によって植栽されていますが、
樹木が生物である以上、時間の経過とともに変化する材料として設計しなければならないという複雑な問題がつきまといます。設計時に完成、経過をイメージ・理解し、成熟とともに新しい景観となるよう設計には、優れたスキルを要します。
最終章「果樹園、保育園、森」では「これまでのような大規模な設備投資を行うことなく、都市の「Tree Garden」の空間を広大な風景として広げていくためにはどうすればよいか?という問題提起と事例の紹介をしています。
昨今の都市環境はグリーンインフラを強化し、気候変動の影響を緩和しようと研究がなされています。さらに調査する価値のある問題です。
参考文献
https://landscapenotes.com/2013/04/06/tree-gardens-architecture-and-the-forest-by-gina-crandell/