BUCK-TICKのアルバム全23作、1日1枚通しで聴いてみて(まとめ)
10月初旬。BUCK-TICKのアルバム全23作、10月中に全部ひと通り聴いてみようと思い立った。
その日聴きたいものを1日1枚(時々2枚)、発売当時の自分の様子やアルバムの感想をつけて、インスタにこっそりあげていた。
これが、やってみたらすごく面白かった。せっかくなのでnoteにもこっそりまとめておこう、あとで自分で読み返してニヤニヤしようと思った。
どうせならインスタ丸写しもなんだし、これは書き直したいなーというのもあったので、加筆したり書き直してみたり。またそれが楽しかった。まとめ記事は以下の3本。
1アーティストのオリジナルアルバム全作品を、あらかじめ決めた期間で1枚ずつ通して聴く。
そもそも好きなアーティストだとほぼ全てのアルバムを聴いているか、リアルタイムじゃなかった時代の何枚かが抜けているとかいう場合が多い。そうじゃない場合は、1枚聴いてもういいかってなるのだ。なので、他のアーティストではやろうと思ったことがなかった。
これを思いついた時点で、BUCK-TICKでアルバム1枚を全曲聴けていたのは、「異空」と「No.0」と「アトム 未来派 No.9」ぐらい。初期の数枚は昔聴いたといっても、もう35年以上前…。入りとしてほぼ”ゼロ”の状態がちょうどよかった。
23枚というのも多すぎず少なすぎず、途中で挫折することもなく完走した。物事を完遂させることがなかなかできない自分にとって、とても貴重な経験になった。
「殺シノ調ベ」や「ROMANESQUE」などはまた追々に。
聴き方は仕事中にBGMとして、休みの日の空き時間に、1枚のアルバムを数回聴いていっただけ。
それだけでも、今思うことや発売当時のこと、とりとめもなく書けるぐらい思いが湧きあがった。大昔、ホームページを作ってライブの感想を書いたり、mixiで日記をつけたりもしていた、それ以来の"モノを書く楽しさ"を再確認した。
初期の作品を聴きかえしてみて、学生時代にちょっとだけ聴いたというのが自分が思うより深く心に残っていた感じがした。やはり10代の多感な時期に接したものはとても大きい。そこで印象が決まってしまい、興味がわかないまま35年ということが起こるくらいに、影響力があるように思った。
改めて聴くと、今井さんと星野さんの全く古くならない曲調だったり、アニィとユータの最初から上手い安定感抜群のリズムだったり。曲によっては、時空を行ったり来たりするような、発売当時の年代に気持ちが戻るような感じがするものもある。色褪せ感を全く感じさせない。
歌と歌詞も、歌い方の変化、使われている語彙や行間、表現、歌詞カードにある余白の意味…、作品のひとつひとつに櫻井さんが存在する。音楽の中に生々しく、その時々の櫻井さんの生がある。聴くたびに何か、遺跡を発掘するときのようなワクワク、財宝を見つけた時の歓喜のようなものが作品の中に隠されている。
「あっ!ここにまだ知らないあっちゃんがぁぁ!」みたいな感じ。
遺跡発掘したことないけど。たぶん、きっとそう。知らんけど。
もういないということを、過去を遡ることで補完しているのかもしれないね。まだ現実を見られないといってもいいのかも。
ともあれ、「あっ!ここにまだ知らないあっちゃんが!」というワクワク感、世に出ている音源や映像に触れる度に続いてくれると幸せだ。歌声を聴きながら、映像を観ながらずっとニタニタ、うひゃうひゃしていたい。人生の潤い。そうしているうちに傷も癒える、気がする。たぶん。
きっとうひゃうひゃしながら同時に、確実に、寂しさや喪失感も掘り返されてしまう。これから出てくる新作やライブを観る度にも、毎回ブワッと出てくるだろう。揺り戻し。
でも、櫻井さんがきっかけで新しい出会いや話が広がったり、いろいろ巻き起こっているのも確か。ここまでハマらなかったらこうはなっていないということが、今年はぽつぽつと。正直、タイミング良すぎて怖いとすら思うこともあった。
そんな歓びも哀しみも全てひっくるめて櫻井さん。今後も向き合い、愛でていくことが、今井さんが昨年末、武道館のステージ上で言っていた「生きていたこと、存在していたことを大事にする」ことにつながるのであればいいと思う。
これからのBUCK-TICKにもさらなる楽しさ、わくわく感を持って聴き続けられたら良い。更には、先立っていった大好きなものや、これからお別れがくるだろうものに対しても
「生きていたこと、存在していたことを大事にする」
そんな気持ちを持てたらいいなと思っている。