骨盤が開くって?
前回に引き続き骨盤のお話です。
頭より感覚
知識より体験
考えるより感じる
そんな感じで
ヨガを楽しんでいます。
皆さんにも
そんな風にヨガを面白がって貰えたらいいなあ。
と思っています。
が、
やっぱり
なんでこんな動きをするの?
体の構造ってどうなっているの?
どうしたら希望通りの成果が得られるの?
って思う事はあります。
私もあります。
今月は
骨盤に向き合うがテーマ
その骨盤の事で
こんな質問をいただきました。
骨盤の開閉について
「骨盤が開いているから太りやすい。
骨盤は閉めたほうがいい。
って聞いたことがあるのですが、本当でしょうか?
私って骨盤開いていますか?
閉じるようにすれば痩せますか?」
と。
答えだけいうと、
骨盤が開いているから太りやすいっていうことはありません。
閉めたほうがいいともかぎりません。
骨盤が開いているかどうか気にするのはあまり意味がありません。
骨盤の開閉って
どこが開いて、どこが閉じるのでしょうか?
骨盤は3種類の骨で構成されています。
お尻の中央部にある仙骨(背骨の下の方にあります。腰椎の下です)。
その仙骨の先っぽの尾骨(しっぽが生えるような場所です)。
骨盤の後ろから前にかけてぐるりと取り囲むような寛骨。
寛骨は腸骨と座骨と恥骨でできています。
(上のイラストの赤色が仙骨(仙椎)
その下のグレーの小さのが尾骨
オレンジ色が腸骨
同じオレンジ色でポコッとお尻側にあるのが座骨
薄いオレンジで2枚の腸骨の間にあるのが恥骨)
骨盤の開閉は
考え方としては
①骨盤が後ろに傾いて(後傾して)
骨盤のスペースが広がった状態。
を骨盤が開く。
骨盤が前に傾いて(前傾して)
骨盤のスペースが狭くなった状態
を骨盤が閉じる。
これは骨盤を部分的にみないで
骨盤全体を見て器として、広い。狭いと考えています。
広がる方がなんとなく良さそうですが
後傾が続くと、骨盤から背中全体が丸くなり猫背になってしまいます。
インナーマッスルを使いずらくなるので、不安定な姿勢になりそれを保つために、首や肩に力が入ってしまいます。
良い点は、仙腸関節周辺が緊張し辛いので腰への負担が少なく、
(腰への負担は少なくても、背中やお腹のこわばりから腰痛をおこすこともあります)
また、重心が後ろにくるので、力強い動作がしやすくなります。
前傾は、骨盤につなっがている腰の部分も反ってしまう(反り腰)ことが多く、そうすると腰痛だけではなく背中や肩の痛みまで引き起こしてしまいます。
良い事もあります。骨盤の中の筋肉である腸腰筋を使いやすくなり、安定した状態を保ちやすくなります。その反面、太ももの前面にも力が入ってしまい、膝の痛みもおこしてしまいます。
どちらも、様々な痛みの要因になってしまいます。
後傾、前傾に偏らないのが良さそうです。
また、実は後傾きでも重心が前になる人、太ももの前面が硬い人。
前傾でも腰痛と無縁の人もいるので、一部分だけみても正解はでてきません。
②関節から骨盤の開閉をみていきましょう。
腸骨と仙骨の関節である「仙腸関節」
と、「恥骨結合」が緩む。
この緩みを骨盤の開きとして捉えます。
この関節の緩みは、妊娠中におこりやすくなり
そのおかげで赤ちゃんがすごしやすい母体をつくってくれます。
これらは妊娠中のホルモンがおこしてくれる働きなので
産後は徐々に元に戻ってきます。
戻るまでは、なかなか辛いですが
外からの強い力で戻そうとすると、体を痛めてしまうので
呼吸法や、軽い体操などで緩くほぐしながら
家族みんなで、産後の体もも向き合えると理想的ですね。
③股関節の開閉
骨盤の働きが股関節の運動と関わりはありますが、
骨盤が開く=股関節が開くではありません。
ただ、股関節を動かすことによって、骨盤の機能をうまく働かせることが可能です。
さあ、ここまで書いてみましたが
10人いたら10通り、100人いたら100通りの体があります。
ここに心や生活が関わってくるので、とにかく
医学でも
生理学でも
理学療法学でも
整体学でも
説明できない事の方が多いのです。
いつもいいますが、
だから面白い!
質問してくれた人に関してですが
骨盤は反り気味で、左右とも緊張状態
腰椎は反らずにほぼまっすぐ
背中(胸椎)は硬くなっていて
お腹も全体が強張っていました。
すぐ太ってしまうことを気にしていましたが
原因は骨盤の開きでは、今のところなさそうです。
一番上の写真は
「子供のポーズ」です。
骨盤はほんの少しの後傾。
腰が休まるリラックスポーズです。
私は好きなポーズですが
が、人によったら、膝に負担がかかったり
お腹が苦しくなったりします。