師走のエンタメ波にのまれて
年末ムードが漂う街中ではマライアキャリーの名曲がどこにいても聴こえるこの頃。
クリスマス〜年始にかけて自分がいるべき場所がある人達への時報として流されるそれらの曲がいやでも耳に入りますね。
筆者はただひたすらに流れている季節という感覚を麻痺させるよう、暇があればエンタメを浴びるようにのまれるように過ごしています。
最近スト6を含むいろんなコンテンツがありすぎて時間が無限に溶けていくわけですが、まあ人生なんて呑まれるように時間を潰してナンボでしょう。
ネトフリでは実写の幽遊白書がなかなかに面白く、映画ではウォンカ、ゲゲゲの謎と2本観ました。
※↑の若干のネタバレあります
幽遊白書
配役がかなりいい。
特に桑原と左京さん。CGやアクションもめちゃくちゃお金掛かっていて見応えが超ある。
かなりのショートカットで話が進むけどアツい対戦やシーンはしっかり残されてる。(霊剣のとこは…もっとやってほしかったけどまあしゃあなし)
漫画の幽白ははじめて自分のお小遣いを貯めて全巻買ったくらい思い入れがある作品。
初っ端から主人公が死んじゃうシーンで釘付けになって
妖怪が悪として描かれてなくて、人間が私欲のために妖怪を利用していたりするとことか子供ながらに衝撃的だったなあ。
敵側もすんごい魅力的で強さに純粋なあまりにああなっちゃった戸愚呂弟とか人間以外の生物はみんな好きな仙水忍とかほんと好き。
思えば黒の章のくだり(詳細は語られないけど)で私自身も人間は悪なんや。みたいな思考が植え付けられてしまったのかも。
実写版ではそこまで深くキャラクターを追ってはいなくて、アクションに振り切った感じ。尺も決まってるだろうし、大人の都合もあるだろうから全然ありではある。
レイガンや黒龍破だったりマジで気合い入ってるし視覚的にも楽しめる。
もうちょい霊界探偵だったり暗黒武術会を見たかったりしたけど…まあ綾野剛の戸愚呂弟がいい味出してるしよいでしょう。
ウォンカとチョコレート工場
不思議な世界と映像すんごい。思ったより超ミュージカル映画。
主演の人の魅力で成り立ってる部分もあるかと。
ストーリーもわかりやすくいい意味で頭空っぽで観れる作品。
小人とか魔法とかのファンタジーさと権力とか現実の嫌な部分とかの対比が好き嫌いは別れそう。
私も観ていてちょっと気色悪いなあ…みたいなシーンもあったし、それが他の作品では出せないだろうしで唯一無二感はあるのかな。
前作のチャーリーとチョコレート工場の秘密に寄せようとして滑ってる感も否めなかったので、もっとファンタジー&ミュージカルに振り切っちゃっても良かったのかなとか。
でも日常は忘れられる年末にぴったりな映画ではあると思います。
鬼太郎誕生ゲゲゲの謎
水木しげる氏生誕100周年記念作品とのこと。
鬼太郎は毎週日曜朝に子供の頃観てたなあくらいなものでしたが
ホッカイロレンという映画評論系のYouTuberの動画を観て大絶賛だったので次の日鑑賞
めっちゃくちゃよかった。水木を中心に閉鎖的な村のやばさを暴くストーリーの展開も気になるし、鬼太郎の父ちゃんも芯があってかっこいい。
人間の業の深さというか、権力を持ったものがないものを食い物にしていたりしてとんでもなく胸くそな展開もある大人向けなアニメ映画になってて楽しめました。
実際今も昔もそういう構図はあるわけで、鬼太郎父の
「力を持ったやつらが、君らのような若者たちの目をつぶしているんだ」
みたいなセリフが印象的。
戦後の昭和が舞台で死ぬはずだった水木(作者も戦争を経験しておりそこから設定を引き継いでいる部分もあるよう)
が序盤では人を利用してでものし上がろうとしているに対して、相棒の鬼太郎父は大切なもののためだけに戦い、最後も悲しい結末となる。
水木もそんな影響を受けてあのラストの決断になるわけで対照的な2人がよく出来てる。
現代パートの部分もせつなくも希望がある感じでとてもよかった。
エンディングロールからのラストのパートは鳥肌もんで劇場の明かりが灯り、現実世界に戻ってきてもしばらく呆然するあの感じたまらんす。
ウォンカもゲゲゲの謎も強い力を持った何かに立ち向かうみたいな部分が共通してて、結局人間はある程度ポジティブみたいなものを持つとそれを失いたくなくて、失わないために他の犠牲を厭わなかったり人のためにならない努力をしてしまうのかな。
映画館での鑑賞は
他のことに気を取られず世界観に没入できる
鑑賞しているひとと同じ空気感を味わえる
という制限された空間がとても心地よく生活に欠かせないものになっております。
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