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原因は心とカラダのアンバランス〜成長期に多い不調・起立性調節障害の漢方的ケアとは?①

どうも!

最近ニャンコと一緒に寝ているのですが、どうやっても僕の方にはお尻しか向けません。顔はいつもウチの奥さんの方を向いています。

きっと僕のことが大好きなのでしょう。

さわたや薬房の早川です。

#頭隠して尻隠さず

#この使い方は違うな

お尻を毎晩向けられるのは何かしらのメタファーなのかもしれない、

と村上春樹さん的な表現を使いたくなるのも許してください。たまには僕にも顔を向けてくれないかな。。。

さて、前置きはこの程度にして、今年は新型コロナウイルスの影響で多くの方が生活リズムに乱れが生じたと思います。

とくに3月から5月の春の期間は緊急事態宣言などもあり日本だけでなく世界中の方が今までに無い経験をしました。

そんな生活リズムが崩れてしまった方の中でも子供たちがある意味一番影響を受けたかもしれません。

3月から5月というのは、進学、進級、卒業と学校に通学している世代の子供たちにとっては1年で一番変化が訪れる時期です。

その時期に今年はコロナの影響で生活リズムまで変化してしまったので、心とカラダに大きな影響が出てしまったお子さんも少なくないと思います。

そんな子供たちの不調の中でも近年非常に増えているのが

『起立性調節障害』

という症状です。

今回と次回の2回に分けて(長文になりそうなので2回にわけてます)

原因は心とカラダのアンバランス〜成長期に多い不調・起立性調節障害の漢方的ケアとは? 

 というテーマでお届け致します。

☆起立性調節障害とは?

今回は小学校高学年から中高生に多い不調『起立性調節障害』についてお届けしたいと思います。

まずはこの起立性調節障害という症状ですが、一般的には起立時にめまいや動悸、失神などが起きる自律神経の病気と考えられています。

先程もお伝えしたように、小学校高学年から中学校、高校生ぐらいまでのいわゆる『思春期』と言われる世代の子どもに多く見られる症状です。

症状がひどいと朝なかなか起きることが出来ず

『学校がイヤ』

というわけではないのに、カラダが言うことを聞いてくれないため不登校の原因となることもあります。

現在では不登校の子どものかなりの割合がこの起立性調節障害があると言われています。

起立性調節障害の原因は一般的には自律神経という、自分の意志ではどうにもできないカラダの機能をコントロールする働きの乱れが原因と言われています。

病院の検査等では朝の血圧が低いという事以外は数値的な、機能的な異常が無いのも特徴です。

具体的に現れやすい症状としては

◆午前中は全体的に調子が悪い

◆朝が起きれない

◆朝起きても頭がすっきりしない、ボーッとしてしまう

◆朝から疲労倦怠感が強い

◆食欲がわかない

◆夜になると元気が出る

◆夜になっても眠れない

◆頭痛・片頭痛(特に午前中でやすい)

このような症状が現れやすいと言われています。

余談ですが、実は成長期の子供だけでなく、大人でもこのような症状が出る方がいます。朝弱くて夜になると元気になることから

『フクロウ型体質』

と言われたりします。

午前中は不調、夜は目がランランと輝き絶好調!

そんな状態になることから『フクロウ型体質』と言われていますが、学校や会社に行けるレベルであればよいのですが、日中の生活に支障が出るほどだとその状態は改善をしていかないといけません。

☆自律神経が乱れると

このフクロウ型体質は簡単に表現すると自律神経がコントロールする体内時計が乱れてしまい、本来は休むはずの夜にスイッチが入ってしまっている状態と考えます。

自律神経は血管の拡張と収縮に大きな影響を及ぼします。

もっとも血流を悪くするのは自律神経の乱れ、と言っても過言ではないぐらいです。

そもそも自律神経というのは

・気管の拡張と収縮(呼吸器)

・心拍を早める・緩める(循環器)

・胃腸の拡張と収縮(消化器)

・腸の蠕動運動の促進・抑制(排便)

・白血球のバランス(顆粒球とリンパ球)

このような体中をコントロールすると言っても過言でないぐらい色々なところをコントロールしているのですからそれが乱れてしまえば、本当に様々な不調がおこります。

その中でも起立性調節障害は自律神経の乱れにより血流が悪くなり

脳貧血症状になりやすくなります。

すると

立ち上がると目の前が真っ暗になる

ふわふわとカラダが揺れるようななめまいがおこる

耳鳴り

このような症状もおこりますし、

当然、一時的な脳貧血状態が作られてしまうので

頭痛・頭重・肩こり

この3つがひどくなります。

多くは横になると楽になるケースが多いので、脳血流にやはり問題があると言えると思います。

血流が悪いので、当然倦怠感や疲労感も感じますし、動悸のような症状が起こったりちょっとしたストレスを受けると胃腸の働きが乱れて吐き気を感じたりもするでしょう。

自律神経は感情にも大きな影響があるので、ちょっとしたことでも不安や恐怖、怒りなども感じやすくなります。

このような症状がおこれば本人は友達にも会いたい、学校も大好き、でもカラダが言うことを聞かない、そんな状態になっても仕方ないと思います。

起立性調節障害はある意味、思春期の子供たちがカラダを上手にコントロール出来ていない状態、と言っても良いと思います。

子供のカラダという小型の車から

大人のカラダという大型の車に急に乗り換えたら運転も最初はうまくいきませんよね。そんな状態だと思います。

☆医療機関ではどんな治療がされているのか?

カラダの運転手、コントローラーである自律神経の乱れはどんな世代にもおこります。更年期障害なども殆どは自律神経の乱れです。

小学校高学年から中高生の時代、いわゆる思春期は多感な時期と言われていて殆どの子供たちが多少なりとも情緒や体調が不安定になります。

友達関係も成長するほど複雑になり、大人から見たら『たいしたことない』と思うような友達同士のことも子供たちから見ると大きなストレスになります。

また、カラダの変化がおこることも子供たちにとっては一つの負荷、ストレスのです。

『盗んだバイクで走り出す・・・』ではありませんが、思春期というのは誰しも一度は通る道です。

起立性調節障害のような症状がが起こる原因はカラダの成長によりホルモンバランスが変化することで自律神経の乱れがおこるからだと言われています。

ホルモンのバランスと自律神経は密接につながっています。

ホルモンの分泌も自律神経の調節も実は

脳の視床下部・下垂体という同じ場所で行っています。

ホルモンバランスの変化は、更年期のときもそうですし、女性の月経前もそうですが、心とカラダに色々な変化をもたらします。

起立性調節障害の原因である自律神経の乱れはこのような原因でおこると言われています。

ホルモンバランスの変化だけでなく、先程も触れたように子供なりのストレスによる自律神経の乱れ、貧血、このようなことも原因と言われています。

◆病院ではどんな治療が行われているのか?

病院での治療は最初は生活習慣に問題があれば生活習慣の改善とカウンセリングが行われますが、それでも改善しない場合は薬物療法が行われます。

一般的にはミドドリン塩酸塩(商品名だとメトリジンというお薬)という低血圧症のお薬が処方されたり、頭痛やメンタルの不調があれば鎮痛剤など対症療法薬が処方されます。

このような治療法で改善する場合は良いのですが、なかなかうまくいかない場合や、少しでも負担を少なく改善していきたい場合はちょっと目先を変えて、中医学の考えを取り入れてみるのがおすすめです。生活養生や漢方薬など西洋医学、病院の治療とは少しちがうアプローチが可能です。

次回は僕の専門でもある中医学的な見方から起立性調節障害の原因や治療法を考えて行きたいとおもます。

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