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南秋川・小坂志川湯場ノ沢
今年の沢初めは湯場ノ沢をチョイスした。行程が短く、難しいところもないので、早春に良い足慣らしができた。
武蔵五日市に向かうため、立川で青梅線に乗り換えると、なんと!塾の卒業生で山岳会に所属しているSパイセンにバッタリ。
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会の山行で熊倉沢へ沢トレに行くらしい。電車の中で近況や思い出話に花を咲かせていると、あっという間に武蔵五日市駅に到着。そこから数馬行きバスに乗り、笹平バス停で降りる。木曜に降った雪が至る所に見られ、山行が思いやられる。。。
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林道を40分歩いて入渓点となる橋の上で装備を整え、8:55入渓。
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入渓後すぐに噂のバスタブ。Wさんにひとっ風呂勧めてみたが、水温がお気に召さなかったらしい。
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3ヶ月ぶりの沢登り、私もWさんも足元がぎこちない。2人とも時々よろけながら沢を歩く。そしてこの日はとにかく寒かった。気温3度、絶対に濡れたくないので、ヘツリも慎重に越えていく。後ろのWさんが付いてこないので、戻って様子を見ると、久々のヘツリにしっかり苦しんでいた。
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しばらく歩くとトバノ万六沢に出合う。
登れる小滝が続くので、できるだけ水線を登る。
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この日は放射冷却の影響もあり、凍えるほど寒かった。遡行するにつれて雪やつららも目立ってきた。ナカノ万六沢を越えてしばらく遡行すると、今日のお楽しみ、ゴルジュの連瀑帯になる。
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連瀑帯1つ目をサクッと越えて、2つ目の4m。
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見た感じ、ルートとしては1. 水流右、2. 右壁リッジ沿い、3. そのさらに右から小巻きの3つがあった。「Wさん、沢初めだし濡れるけど水流から行くよ」「おっけー」出だしのフットホールドが細かいが、まあなんてことはなく登る。それよりも4つ目の小滝がホールド乏しく2人とも難儀した。
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ゴルジュ帯を超えた後はゴーロ小滝の渓相となり、ひたすら無心で登り続ける。そして水流が細くなってくるのだが・・・
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「Wさん、これ、雪だよね?」
「雪だよ」
標高を上げると、さらに雪がついてきた。
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ただでさえ寒いのに雪の冷気で体が底冷えする。手はかじかんで、足は濡れた沢タビが雪で冷やされて痛みすら感じるようになる。もう無理!ということで、Co800手前で脱渓。左岸の尾根に乗ると、うす~く鹿さんたちの道が付いていたので、それを使って急傾斜の尾根を登る。
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11:10、登山道に到着。シューズに履き替えようかと思ったが、登山道も雪が付いているのでそのまま沢タビで下ることにした。計画では883ピークから尾根をつないで笹平へ降りる予定だったが、雪の尾根下りを避けてそのまま登山道で柏木野へ降りる。登山道は快適で歩きやすい。
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だいぶ下まで降りてきたのでバスの時間を確認してみると、15分後にバスが来ることがわかった。急げばまだ間に合う・・・ちょっとだけ急いで下る。「ちょっとだけ」のつもりだったが、後ろを振り返るとWさんははるか後方に離れていた。とりあえず全力で下山してバス停にたどり着くと、そのすぐ後にバスがやってきた。Wさんはあと5分は来ないだろう。私の中の天使と悪魔がせめぎ合う。
悪魔「バスに乗っちゃえよ。次のバスは1時間半後だぞ?」
天使「パーティ山行のリーダーがそんなことしていいわけないだろ。ちゃんとWさんを待つんだよ!」
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・・・ギリ、天使が勝ったのでバスを見送り、Wさんも到着して12:18無事に下山。装備を解除し、お片付け。仲良く割り勘でタクシーに乗って瀬音の湯へ。いつもは夕暮れ時に来る瀬音の湯、本日は真っ昼間に来館。お風呂に入ってもまだ13時半。これから移動をすると中途半端な時間になり、武蔵五日市駅周辺のご飯屋さんはどこも閉まってしまうので、立川まで移動。Google Mapで検索しまくって見つけた「中国料理 五十番」さんに入るが、ここが大当たり。店内もきれいで店員さんも丁寧、高級中華料理の雰囲気なのに、価格が数百円代とどれもリーズナブル。美味しい中華をハイボールで流し込む。
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最初に書いた通り、湯場ノ沢は行程も短く難しいところもないので、早春の足慣らしにぴったりの沢だった。武蔵五日市駅7:10発のバスに乗ったが、1本遅らせて9時台にしても余裕のある山行ができる。ただ、植林帯の中にある沢なのでこの季節は花粉にご注意ください(かなり苦しみました)。
フェルト靴で沢床を歩く感覚も取り戻せたので、シーズンに向けてちょっとずつコンディションを上げていきたい。
山行実施日:2024年3月3日(日) 晴れ
メンバー:S木(L,記)、W辺
山域:奥多摩
山行形態:沢登り
コースタイム:
武蔵五日市駅(7:10)- 笹平バス停(7:42 )- 入渓点(8:30-8:55) - トバノ万六沢出合(9:20)- ナカノ万六沢出合(9:50) - Co800脱渓点(10:55)- 登山道(11:10) - 柏木野バス停(12:18)
地形図:五日市