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【著書の紹介】『ブロックチェーン・ゲーム 平成最後のIT事件簿』

概要

書名:『ブロックチェーン・ゲーム 平成最後のIT事件簿』
ジャンル:社会小説、経済小説
出版社 ‏ : ‎ インプレスR&D
発売日 ‏ : ‎ 2019/4/26
ISBN:978-4844378020

あらすじ

取引所コインパーチェスから数百億もの仮想通貨が流出する事件が発生、元CEOでリードプログラマーの倉石クニオが消息を絶つ。時を同じくしてブロックチェーンを用いた最新スマホゲームを巡って、インフルエンサー、ゲームクリエイター、ブロガー、アイドル、証券マン、政治家……などネットユーザー達のさまざまな思惑と運命が連鎖し、事態は日本中を巻き込んだ未曾有の危機へと突入していく――。

作者コメント

 メジャーデビュー作です。Webで発表していたものを、加筆修正したほか、内容に関連した時事問題についてのコラムを毎章末に掲載しています。

 コラムがついている小説というのも珍しいと思うのですが、日進月歩のIT業界では新しい技術そのものの理解が難しかったり、当時のIT業界を取り巻く世相などはいずれ忘れ去られたりしますので、後年から振り返ってハイコンテクストすぎないように、補完の手段として試みました。

 この手法は、月刊DIME誌で連載している小説『TOKYO2040』でも引き継がれていて、物語としての設定説明となる脚注のほか、Webサイトで主にDX(デジタルトランスフォーメーション)に関係する時事問題と絡めたコラムを「Side B」として掲載しています。

 サブタイトルに「平成最後の~」とあるように、一つの時代の区切りに、空気感を記録しておきたかったというのも大きいです。この小説は執筆当時を舞台にしながら、若干の近未来になるように描いているので、上梓してから現実が追い付いてきた部分があります。

この作品はもともとウェブ小説として2018年4月から8月までの5ヶ月にわたって執筆していたものを修正・編集し、コラムを加えて単行本としたものです。
 ウェブでの執筆当初はもっとシンプルな、仮想通貨流出事件を主軸にした、取引所内の不正を暴くビジネス・クライム小説を構想して書き始めましたが、コラムにも記載しましたとおり2018年は仮想通貨界隈だけでなく、ブロッキング議論やコインハイブ事件など、ネットの文化そのものを揺るがすような事件が大変多く発生し「事実は小説より奇なり」と言わんばかりの状況となりました。
 そういった情勢を盛り込むことで執筆中にストーリーも変わっていき、最終的に「国民のスマホがネットワーク化され、政府のシステムへサイバー攻撃を行う」という近未来SF的な展開に、それに至る過程で誰もがちょっとしたボタンの掛け違いや、仕事や生活での「この程度ならいいだろう」といった類の迂闊なことをして、それ故に事態が連鎖していくというスタイルの群像劇に着地しました。
 ウェブ小説は連載中に時流に合わせることができたり、一通り書いた後に修正や拡張をしていけたり、良いタイミングで書籍化できたりと利点も多く、自分に合った書き方だな、と思っています。

『ブロックチェーン・ゲーム 平成最後のIT事件簿』あとがき から一部引用

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