【NovelJam2018秋】(37)Twitter広告チューニングその2
同じチームの森田さんによる『あなたは砂場でマルボロを』も広告ツイートを流していたんですが、今日の夕方くらいにチューニングしたいという話があって、さっそく文面を森田さんがこれまで自著をツイートした中で反応の良かったものを挙げてくれたという流れで、それと全く文面にしたんですよ、そしたら奥さん!(って誰だよ
上画像のような経過が得られました。最高ですね。画像もリンクによって自動生成されるタチヨミ機能ではなく写真になっています。昨日流していたのが本当に基本的かつ文面もBCCKSでの紹介文として使用していたものなどだったので、一気に差が出たのは今後の安心感に繋がる。
このツイートは流しっぱなしにしておき、他の文言や画像で試行するという余裕ができたということになる。そして文言を変更してリンクのクリック数が400くらいになったときに早速一冊売れていた。
もちろんクリックされるごとの広告課金なので、クリックされればされるほど逆ザヤになっていくという状況なんだけれども、利益が出ているかどうかはおそらくグランプリの選考とは関係ないんで、気にしてません……冊数だけ増加させたいなら、ぼくみたいに「1,000円のアマゾンギフトコードあげるから買って!」って土下座して回る、みたいなのが最も良くなってしまうので。もしルールが収支決算して利益出さないとだめ、というものだったら「何もしない」が最適解になってしまうし、いろいろやるべきって話ですね。
おそらくこのデータが、データを公開していくこのスタイルが、後進に多大な糧となる。もちろん、誰に頼まれるでなくカネかけてこんなことやれないわけでまったく酔狂の極みなのだけれども、皆様におかれましては只只圧倒的感謝をしていただきたいッ!
で、昨日から10万円を20日で消化すればいいやと日予算を5,000円にしておいたんですが、とりあえず10,000円にアップ。獲れるとわかって獲らないのでは、意味がないので。明日以降に制作で試行錯誤するキャッチコピーがこれより良いという保証もないし。やるなら今でしょ、という感じ。
1件辺りの単価目標も、データ上は、バンバンクリックされてしまうので最終的には安くなってますが、これに合わせてあまり下げすぎると配信先の質が悪くなるので30円のままにしてあります。
Twitterの広告インタフェースでは180円~が推奨なんですが、そこまでアップすることによってエンゲージメントが高いユーザーへリーチすることは見えるんですけど、ちょっとした懸念があって今は「リンククリック率」最重要視でいきます。KPIをこれにした、ということですね。
じゃあ、懸念って何よ、と。「30円で6ユーザー獲って成果ゼロより、180円で1ユーザ獲って成果が1になる確率が上がるのならそうすべきでは?」というのが普通の考えですからね。本来そうすべきです。
しかしこれは、ランディングページがコントローラブルな場合にやることです。
現実を見てみましょう。森田さんの広告文が、ばしばしクリックされてるということで、じゃあ購入も比例して伸びているかというと、そういうものではない。インプレッションからクリックに至るまでは好調なので、「客を当該サイト(BCCKS)に効率的に流し込んでいるのに、購入コンバージョンが悪い」ってことが見えるわけです。
チームモリサワ、ランディングページ作ってないんですよ。理由は簡単で「1ページはさまると、離脱が増える」からなんです。きれいなランディングページよりも「無い」ほうが得になる。
ランディングページが必要なのは「説明商品」や「バリエーションの多い商品」の場合です。今回は小説。1作者1作品、シンプルですからね。
ということは、離脱は購入ページ内で起こってることになる。書籍情報のページには、いろんな要素があり、いろんな手段で買えてしまう。これ、便利に見えるけれども、ぶっちゃけ離脱ポイントだらけだし、1つの電子書籍プラットフォームで買いたい人には他の購入手段ボタンは邪魔ですよね…… いつもAmazon Kindleで購入・閲覧してる人に、BookWalkerボタンはまったく不要……
できれば広告からたどり着くページとして「書影、あらすじ、1-Click購入ボタン」だけみたいなのが欲しい。そういうリンクが作れないかなと思ったんですが、BCCKSはショッピングカート方式だ。Amazon Kindleにある「1-Click購入」が無い。
例えば、どのみち会員登録だったりログインして使うものだから、一度買ったプラットフォームボタンを記憶しておき、再度その利用者が使うときは、そのボタンを大きくし、他は小さくするみたいなのはできないのだろうか。
なくすのが怖いから全ボタンが並んでいるはずなので、「こうやって残す余地があります」っていうと社内で「全部あったほうがいいんじゃないか?」って勢力に対して説得しやすいですよね……ってつまらない配慮をしてみる。BCCKSさんがどんな会社かよく知らないけど。
あとぼく、重大な欠陥がタチヨミ機能にあるんじゃないかって思ってるんですけど、どうでしょう。森田さんの『あなボロ』タチヨミ数が現時点で176あるのに入手が31ですからね。この乖離は……タチヨミまでしてくれてるのに、カネないのか? って話じゃないよねこれ。
BCCKSへの問題提起なんですが、「1クリック目で背表紙が出る電子書籍」って、ぶっちゃけ、どう思いますか? ぼく最初これ、バグかな、って思いましたよ。縦に細長い画像が真ん中に表示されてるんですもん。細長い表示がされたとして、何をしたら次のページへ行くのかもわからなかった。
なぜなら「<」マーク(ボタン)が「この本は”縦書き”で左端をめくるメタファーをイメージして操作してね」ということを伝えていないからです。
なにしろ「<」「>」のどちらもアクティブで、まかり間違って「>」をクリックするとそいつが薄いグレーになる。じゃあ、ページにあたる長方形の左右の領域をクリックしようとしたらどうか。これ、PC向けのページだとカーソルが「⇔」になるんですよ。どっちに何がどうなるからカーソルの形が変化したんだ!? 意味わかんない。
左をクリックして読み進めるべきところ、右を押してしまった人は、壊れてるのかなって思って離脱してしまう。右か?左か?これだけで半々の選択ですから離脱率50%ですよこれ。(大げさに言ってますが)
最近のマンガ読みアプリ、マンガ読みサイト(PCブラウザ用)は、指の形をしたマークが出て「ここをクリックして読み進めます」みたいなことを教えてくれます。そういうのがあれば良いんじゃないかって思います。
背表紙自体は存在してもいいんですけど、購入者が読むとき、タチヨミさせるときは、トビラからのスタートでもいいですよね? 表紙はサイト上や電子書籍端末にすでに表示されているので……
長年ゲーム運営の仕事やってて思うんですけど、離脱してしまった人はわざわざ離脱した理由を教えてくれないので、何が事実かっていうのはデータ見ないとわかんないんですけど、あらかじめとってある限りのデータではわからないことも多いし(ログって、とろうと思って仕込んどかないととれないんですよ)、データ見てるより長年携わってる運営者の勘でやったほうが規模によっては正しかったりするし、いずれにしても、概ね「人間」というお気持ちのある存在が閲覧するので、違和感は極力消し去っていくUI/UXが良い、ってところで改善をお願いしたいです。
とはいえ、一つのサービスができあがるまでには大量の検討と大量の判断と大量の声のでかい人に対する忖度や調整や、何よりも予算と時間が必要なので、いろいろあってこうなっているのだと思うと、変えろと言われて変えられないのだろうという感じもします。このレベルの指摘は、すでに何度もされてきただろうから……
使わせてもらってるだけで、全然知らない会社のこと考えてもしょうがないんだけど……
って状況なので、単価をTwitter広告インタフェース推奨の180円とかには、さすがに上げられないんですよ。離脱が多いと予想できるサイトへの集客は単価を安く大量に獲ることがどうしても先決になってしまいます。
……いや、ほんとはぼくの『マイ・スマート・ホーム』への広告文章をチューニングするってのをやりたかったんですが、まあ日予算の上限きちゃったし、明日にします。チームとしてはどちらのが売れても良いので!