陰陽論から見た季節の移り変わりと体質
東洋医学では人間の体質を5つに分けており、それらの体質は季節の特徴とも一致すると考えました。
東洋医学の中でも陰陽論では体質を大きく4つに分類しており、春夏秋冬の特徴が体質にも当てはまると考えました。
4つの体質とは陰虚・陰実・陽虚・陽実に分けられ、それらの間で二つの特徴を持つ土用を加えて5つの体質になります。
春は陽虚と呼ばれ日差しは強いけど冷たい風が吹くので、温かいけど肌寒さを感じる季節です。
日差しこそキツイものの冷たい風が吹くせいで、気温差が大きくなり変化が激しい時期でもあります。
春の体質の人は、代謝は高いけど汗をよくかくので身体が冷えやすいタイプとなります。
夏は陽実と呼ばれ暑さが辛い季節になり、日差しは強いし湿度が高くて暑い風が吹きます。
強い日差しに耐え暑い風が吹くことで高い湿度と気温に悩まされます。
夏体質の人は、代謝が最も高くて体力があるので高い体温を維持できるタイプです。
秋は陰虚と呼ばれ日差しは弱くなりますが、風が暑くて蒸し暑さが残ります。
徐々に日差しが弱くなり台風が起きる事で朝は涼しさを感じますが、気圧の変化から少し不安定な時期です。
秋の体質の人は、代謝は少し下がりますが汗をあまりかかないので少し高めの体温を維持しています。
冬は陰実と呼ばれ日差しが弱くて極めて冷たい風が吹きます。
冷たい風が強く吹き湿度も低いので全ての動植物が耐える時期となります。
冬の体質の人は、代謝は少し低いですが血圧が高くなることで寒さに負けず省エネで動き続ける事が出来ます。
土用とは季節が移り変わる18日間を指し、二つの季節の特徴を持つので中庸(ちゅうよう)と呼ばれる性質も持っています。
だから土用のタイプの人は春と夏や、夏と秋といった具合に二つの季節の特徴があります。
そのため土用の人は少しずつタイプが違う場合もあるのです。