五行色体表の相生と相剋関係
東洋医学の五行色体表には相生(そうせい)と相剋(そうこく)という関係があります。
この相生と相剋の関係は、バランスがとれた中庸(ちゅうよう)という状態を保つのに必要な関係です。
五行色体表を図に表すと五角形になり、各タイプは右隣のタイプに力を与え相生関係と呼ばれます。
そして右回りに一つ飛ばしのタイプに対しては、相手を抑制し相剋関係と呼ばれます。
この相生関係と相剋関係はどちらだけが優位でも問題があり、どちらの関係も働くことで中庸の状態を保てます。
相生関係は物事の発展を促し、相剋関係は他人との協力を築くために重要な関係となります。
関係が崩れた相乗(そうじょう)と相侮(そうぶ)とは
相乗とは相剋の病的な状態であり、右回りに一つ飛ばしの相手を過度に抑制している状態です。
木タイプの理論が土タイプの反芻思考を論破してしまい、土タイプが気弱になっているような状態が相乗です。
火タイプなら金タイプの自由な発想をルールでがんじがらめにしている状態です。
本来の相剋は適度なコントロールであり、暴走を鎮めるために必要な機能です。
だから相手の持ち味を奪ってしまうような相剋は相乗と呼ばれて病的な状態を考えるのです。
そして相侮とは、相剋のコントロールが効かずに暴走した状態です。
相侮もまた相乗と並んで病的なのです。
本来なら木タイプが土タイプをコントロールするのですが、土タイプが暴走して木タイプのリーダーシップが失われている状態です。
土タイプであれば、水タイプの身勝手な行動を抑えられずに周りに気を使えなくなっている状態です。
相侮とは本来の正常な上下関係が崩れた状態で、相侮の状態だとチームワークは発揮されません。
少しリスキーな比和
比和は同じタイプが集まった状態です。
似たもの同士の集まりという事になるので、上手くいっている時には何事も通常より良い結果になります。
ですが、似たもの同士がゆえに上手くいかない時でも方向を修正できずに、通常よりも悪い結果に陥ります。
だから比和の状態はハイリスク・ハイリターンの状態とも言えるのです。
東洋医学が目指すのは中庸なので、ローリスク・ローリターンとも言えます。
理想とするのは、お互いのタイプに力を与える相生関係が発揮されながら、どれかのタイプだけが暴走しないように相剋関係が保たれている状態です。