脳内深夜散歩2023/09/05
私はぬるくてかび臭い部屋をそろそろ抜け出したかった。
一足しか持っていないスニーカーを履いてコンビニへ向かう。
道路が濡れて光っていた。
それで、夕方雨が降っていたような気がしてきた。
コンビニの中にいるのはつまらない。
コンビニの商品の移り変わりに、いちいち心を傾けていられない。
同じように、
畑が家になったり、ファミレスが駐車場になったりしているが、そうやってどうにか続いていこうとするこの町にも飽きてしまった。
(多分、全部の建物がグミ屋さんになっても、同じような町並みに見えると思う。)
少し歩いていくつか工場が並ぶ大通りに出た。
敢えて工場の横で深呼吸をしてみたが、排ガスの臭いはしなかった。
ただ、特に気分が良いものではなくて、もう一度深呼吸をしようとは思わなかった。
三つ目の工場の端っこまで来たら、足が疲れてきた。
良かった。
うちに帰りたくなった。
音楽を聴く気も起きてきた。
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