✅30代女性【私がパワハラ? 注意され】を選択理論でコーチング人生案内#125
「30代の女性看護師。今年から後輩を指導する立場に昇格しました。しかし、数か月後に上司に呼び出され、私の言動でストレスを抱えているスタッフが多数おり、パワーハラスメントに相当すると注意されました。」
次を参考に「相談者の答え」を引き出す質問を自由に考えてみてください。
【相談者の困りごと、願いごとを考えましょう】
相談者の「困りごと」
・後輩を指導する立場に昇格したが、自分の指導が、多くのスタッフに対してパワハラになっていると注意され、後輩に教えることが自分の役割なのに、自分の言動をどう変えるべきか、気持ちの整理がつかなくて、困っている。
・職場が、自分よりも経験の浅いスタッフの肩を持つことに、ショックを受けて、気持ちの整理がつかず、困っている。
相談者の「願いごと」
・自分の言動がパワハラだと言われたこと、職場が自分よりも経験のスタッフの肩を持ったこと、などに対して、自分の気持ちの整理をつけたい。
・どういう言い方なら、相手の気持ちを害さずに真意を伝えられるのか、後輩に仕事を教える方法を知りたい。
相談者が満たせていない(満たしたい)基本的欲求
(力・自己価値の欲求、愛所属の欲求、自由の欲求)
【選択理論のコーチング三角モデル】
【選択理論の考え方】
・自分の考え方や見方、行動は、自分が自由に選択できるし、変えられる、と考えましょう。
・自分には、未来に向って自分が幸せになるために行動する責任がある、と考えましょう。
・相手の行動を変えられるのは相手本人であって、他者は助言や情報提供、リクエストができるだけ、と考えましょう。
・相手を批判したり、強制したり、脅したり、文句を言ったりすることはやめましょう。
・自分が満たせていない、自分にとって大切なニーズや価値観、欲求が何か、を考えましょう。
・相手が満たせていない、相手にとって大事なニーズや価値観が何かを考えましょう。
・「相手がしてほしい行動で自分がしてあげられること」があれば、積極的に協力し貢献しましょう。
・相手の行動も、自分のと同じく、ニーズや価値観、欲求を満たすための精一杯の行動なのだと考えましょう。
【相談者の困りごとのパターン】を考えましょう
・「パワハラだと言われた事実」、「職場が自分より経験の浅いスタッフの肩を持った事実」に、自分が振り回されて、困っている。
・自分が後輩の指導のためにしていることについて、自分でもよく把握できておらず、なぜ、パワハラと言われるのかが、納得できていなくて、困っている。
・自分がどういう上司になりたいのか、どういう後輩指導ができるようになりたいのかなど、自分の願いごとがはっきりしていないために、願いごとが叶わず、困っている。
(困りごとのパターン:自分が振り回されている、願いごとが叶わない)
以上を参考に、ここで、みなさんのコーチング質問を考えてみましょう。
【心に響く回答者(増田明美さん)の言葉】
私は次のような質問を考えました(ご参考まで)
・今回の件では、ご自分としてよかれと思って、自分なりに一生懸命にやってきた後輩指導を、きびしく否定され、大きなショックを受けられている一方で、なぜ、自分が否定されたのかについて、自分でも納得がいっていないようにも感じられますが、どういうことがわかれば、今回のことに、自分としても納得がいきそうですか?
・後輩に対する指導が、自分には思いもしなかったパワハラに該当すると言われたことが、本当は、もっと早く、伝えてもらうことができれば、ご自分としても、もっとショックの小さい形で早く改善できたのかもしれませんが、今回、職場から厳しい対応をされたことは、将来に向って、あなた自身や、後輩たち、職場にとって、どういうプラスの面がありそうですか?
・職場から見た場合、「経験豊富な上司クラス」と「経験の浅いスタッフ」のどちらが大事なのでしょうか? そこに差を付けることに、職場としてどんなメリットやデメリットがありそうですか? 職場が望んでいることは、どういうことだと思われますか?
・あなたが、今のお仕事を選ばれた理由は何ですか? 今のお仕事は、あなたの生活や人生にとって、どういう意味を持ち、どのくらい大切なものなのですか?
・将来、今の職場や、今のお仕事で、どういう立場や、どういうお仕事ができるようになりたいと思われていますか? なぜ、そのように思われているのですか?
・今のお仕事を通じて、どのように社会に対して貢献していきたいとか、抱負を持っていらっしゃるのですか?
・今回のことを、将来に向って、自分の成長のきっかけにできるとしたら、ご自分としては、例えば、3年後、どのような職場人として成長していたいですか? そのためには、今回のことからどういうことを学べそうですか?
・後輩たちからは、どういう上司として見られたいですか? 後輩にとって、どういう存在でありたいですか?
・直近で、自分の言動が厳しかったかなと思われたのは、いつ、どういう場面ですか? そのときの、あなたと後輩の言動のやりとりや、自分と相手の表情、態度などを、ビデオカメラで見るように描写したら、どのようなやりとりでしたか? それを鮮明に思い出したとき、どんなことに気づかれますか?
・あなたが、モデルにしたいような「後輩指導の上手な先輩」はいらっしゃいますか? その方は後輩に対して具体的にどういうふうな態度をとり、言葉を掛け、指導をされていますか? そこから、どんなことが学べそうですか?
・今回のことをバネにして、ご自分として一回り、二回り飛躍することができたとしたら、3年後、どんな上司になれていそうですか?
・3年後、あなたが願っていた「上司」に成っているとして、「3年後のあなた」から「今のあなた」を見たとき、どんな声を掛けてあげたいですか?
・あなたが将来に向って、上記のような歩みをしていくとき、横で伴走してくれ、話を聴き、質問をしてくれ、フィードバックや情報提供をしてくれるコーチ役の人が居てくれる場合と、一人で頑張る場合を比較すれば、どんな違いがありそうですか?
今回は以上です。上の質問は、自己対話で使うと、セルフコーチングができます。お役に立てればうれしいです。それでは、また次回。
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