✅50代女性【休学中の怠惰な息子に困惑】を選択理論でコーチング人生案内#143
今回は「50代女性。休学中の息子との向き合い方」の相談。自分の考えを押しつけると相手は遠ざかり、相手の考えを受けとめると関係は近づく。もどかしいけど「安心な関係がない」と始まらない?
次を参考に、相談者から答えを引き出す質問やアドバイスを考えてみてください。
【相談者の困りごと、願いごとを考えましょう】
相談者の「困りごと」は何ですか
・人付き合いが苦手な息子が、休学して半年、家に居るが、社交不安障害と診断され、家で話もせず、毎日ユーチューブを見たり、プラモデルを作ったりと怠惰な生活をしている。優しい態度で接していく自信がなくなり、何をしたらよいかも分らず、困っている。
・夫は息子と友達感覚で接して、いつも趣味の話題ばかりで正直歯がゆくて、困っている。
相談者の「願いごと」は何ですか
・息子との向き合い方について、これから何をしたらよいかを知りたい。
相談者が満たせていない(満たしたい)欲求は何ですか
・愛所属の欲求(愛したい、愛されたい、仲間でありたい、仲間がほしい)
・力・自己価値の欲求(自分が価値ある存在でありたい、認められたい、自分を認めたい)
【選択理論コーチングの三角モデル】
【選択理論のエッセンスを使って考えましょう】
・自分の考え方や見方、行動は、自分が自由に選択できるし、変えられる、と考えましょう。
・変わろうとしない相手(変えられない状況、環境)に、自分が振り回されていることに気づきましょう。
・相手(本人)の行動を変えられるのは相手(本人)だけであって、他者は助言や情報提供、リクエストができるだけ、と考えましょう。(影響は与えられるが、決めるのは相手。相手を変えることはできない。相手が自ら変わる)
・いやがる相手を変えようとしても、相手の抵抗を生み、人間関係が遠ざかるだけ、と考えましょう。
・「自分の正しさを押しつけると、相手は反発するか逃げる」、「相手の考えを受け入れると相手は近づいてくる」という関係があることを理解しましょう。
・相手との関係がよくなると、こちらのリクエストも聞いてくれやすくなります。
・相手を批判したり、強制したり、脅したり、文句を言ったりすることはやめましょう。
・自分は自分なりに、相手は相手なりに、それぞれが欲求を満たすために「精一杯の行動」をしていると考えましょう。
・同じするなら、いやいやでなく、進んでしていく方が、自分のコントロール感も高く、自由度も広がると考えましょう。
・相手の行動も、自分のと同じく、ニーズや価値観、欲求を満たすための精一杯の行動なのだと考えましょう。
・相手が満たせていない、相手にとって大事なニーズや価値観が何かを考えましょう。
・「相手がしてほしい行動で自分がしてあげられること」があれば、積極的に協力し貢献しましょう。
・自分は相手との関係で、未来に向って、どのような距離間で、具体的にどのようなやりとりができる(叉はしない関係)でありたいのか(自分の立ち対置をどこにするのか)、そして、そうであることによって、自分は相手とどのような人間関係を得たいのかを考えましょう。
・「もう一人の自分」も、「自分なりに精一杯がんばっているんだ」と考えましょう。そして、「もう一人の自分」の心の声を聴き、応援者として励まし、勇気づけてあげましょう。
・自分が満たせていない、自分にとって大切なニーズや価値観、欲求が何か、を考えましょう。
【相談者の困りごとのパターン】を考えましょう
・休学して、家で話もせず、毎日怠惰な生活をしている息子に対して、優しい態度で接していく自信がなくなり、何をしたらよいかも分らず、困っている。
(困りごとのパターン:相手に振り回されている、相手をコントロールしよう(変えよう)としている、かっとうに悩んでいる)
以上を参考に、相談者から答えを引き出す「コーチングの質問」を考えてください。
【心に響く回答者(海原純子さん)の言葉です】
私は次のような質問とアドバイスを考えました(ご参考まで)
・なかなか難しい話ですが、あなたはあなたで、今必要な精一杯の努力をされていると思います。一方、息子さんは息子さんで、今精一杯の努力をしている、また、ご主人はご主人で、今必要と思う精一杯の努力をされていると、いうように考えられませんか。
・息子さん(相手)に変わってもらうために、優しい態度で接してきたが、息子さんが変わってくれないので、自信がなくなってきて、「息子さんを変えるために、何をすればいいのか」で悩まれている、というところでしょうか。
・今、一番辛く、不安を感じているのは、息子さん本人だと考えたとき、本人は、どうなりたい、何を得たい、どういう自分になりたい、どういう自分でありたい、という願いを持っていそうですか?
・また、息子さんは、今の状況で、お母さんやお父さんに対して、どういう態度で接してほしいと望んでいそうですか?
・一方、あなたは、どういう母親でありたいと考えておられるのでしょうか?
・今は、あなた自身が、いろいろ満たされていないことが多いのではないかとも思われます。「息子が自分の思うように変わってくれること」、「夫が自分の思うように変わってくれること」というように、相手(他者)によって、自分の欲求が満たされたり、満たされなかったりするのではなく、ご自身が自分で自分の欲求を満たせることには、どのようなことがあるでしょうか?
「自分がありたい母親でいられるような、自分の余裕を自分でつくれるために、余裕がある自分でいられるために自分は何ができるだろう」ということで、できそうなこと、したいことを、できるだけたくさん挙げてみてください。
・息子さんとは、これから先も、具体的にどういうやりとりができる関係でいたいのですか?
・また、ご主人とは、これから先も、具体的にどういうやりとりができる関係でありたいのでしょうか?
・そのようなことを考えたときに、「余裕のあるご自分」であることができたとしたら、息子さんやご主人との関係で、どのようなプラスの面がありそうですか?
・息子さんが、「自分の今の状況に、振り回されず、余裕を持って、自分流の生き方をしているお母さんの姿」を見たとき、息子さんは、どのようなことを感じられるでしょうか?
・息子さんのことは、「それはそれとして」、あなたご自身は、何をしたい、何を得たい、どうなりたい、どうありたいのですか? そして、そのために、息子さんのことは、「それはそれとして」、「あなたご自身が自由に行動できる領域」では、とりあえず、どんなことができそうですか?
・そして、したいこと、できることができているご自分になることができるとしたら、今とどんな違いが出てくるでしょうか?
今回は以上です。上の質問は、みなさんが自己対話で使われると、自分でセルフコーチングができます。お役に立てればうれしいです。それでは、また次回、お会いしましょう。
今回は以上です。上の質問は、自己対話で使うと、セルフコーチングができます。お役に立てればうれしいです。それでは、また次回。