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濃霧注意報



そんな事のために泣いてしまうなんて勿体ないけど

要らない涙は流しちゃった方がいいわよ


そう友達に言いながら私も泣いていた

この気持ちはどこに投げたらいいの

自分の気持ちが今どんな形でどんな色でどんな触り心地で

どんな音を放っているのか

自分でも分からなくなる時が時々ある

止まるのが怖いと嘆くくせに

今歩いてるのが前なのか後ろなのか上なのか下なのか

自分でも分からなくなっている時

ほんとはもう歩けてないのかもしれない

けど、だって、でも、どうせ。

私が、私が悪い。私のせい。私が決めた。

私は私の足で暗闇まで歩いてきて、私が決めた方向に

歩いたり止まったり泣いたり迷ったり信じてみたりしている。

私なんかが、私なんかが泣いていいのか。

私程度の人間が、辛いとか疲れたとか無理とか

言うな。


そんで

こうなって

ああなって

こうして

無事に、

無事に有事。


初めてスキーを履いた時、初めてローラーブレードを履いた時、転ぶか壁にぶつからないと止まれなかったあの感じ。


転び待ち。転ぶきっかけ、転べるきっかけ待ち。


ようやく転べて自分の限界を知る


抜け出せた迷路を振り返って呆れる

はみ出たぐちゃぐちゃの足跡を見てもう笑うしかないの

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