「安全地帯」が子供の頃に得られなかった人の相談
はじめまして。2002年に今の会社を立ち上げて、当初から主に女性のためのキャリアカウンセリングを行ってきました。
ご訪問される方は、年齢層も幅広く、悩みも様々です。
実際によくある相談内容から、私がアドバイスしていること、サポートさせていただいていることをもとにお伝えしていきたいと思います。
何かヒントになったら嬉しいなーとおもっています。
さて、最近の組織では、心理的安全性、という言葉が流行っています。流行っている、というか、日本でも大事だと認識されるようになってきました。
心理的安全性の確保されている職場とは、例えば、
自分の素のままを受け入れてもらえる
話を最後まで聴いてもらえる
意見の相違があっても否定されない
愚痴を言っても許される
温かい言葉がけ
清潔感のある空間
自分のいる空間が、安心できるとことかどうか。
これが確保できているチームは、継続的に成果を出し続けることができます。一方、瞬発的に成果を出すには、不安や恐怖に突き動かされたり、目標を掲げてそれを達成させたり、といった環境。
もちろんそれも、時に大事なのですが、「継続的」ではありません。連続したこれらの状態だけが続くと、心身共に疲弊してしまう。
これだけだと、「失敗は許されない」「目標達成できない人は評価されない」といった空気に。
心理的安全性に近しい言葉で昔からあったワードに「安全地帯」という表現があります。安全地帯も心理的安全性と同義語と認識していただければと思いますが、ここからは「安全地帯」という表現にさせていただきますね。
心理学的に、子供の頃、「安全地帯」が確保できていた子供とそうでない子供では、人を信じたり、頼ったり、行動量も変わってくる、と言われています。
特にカウンセリングをしていて、子供の頃の話、親との関係の話(甘えられたか、が大きい)をすると、わかることがあります。
子供の頃、安全地帯が得られなかった人は、大人になっても、自分の居場所を探し続けるのです。
ここじゃなかった、ここも違った・・・こんな風に。
違った!と思うと、裏切られたような気分になります。
でも、本当の解決は、自分の中に安全地帯を作ること。自分が呼吸をしていることを感じ、頑張ってきた自分を労い、時に甘やかしてあげる。たくさん自分を許してあげましょう。自分が満たされると、心の余裕が出てきます。
すると、周囲との関係も変わってきます。お互いが組織の中や相手に心理的安全性を求めるだけでは解決しません。
まずは自分の中に安全地帯を作りましょう。
みんなが自分の中に、安全地帯を持って入れば、自然と心理的安全性が確保された集団になれます。
でもね、子供の頃に安全地帯が確保されてこなかった人は、すぐさま自分の中に作れるわけではありません。ゆっくりじっくり、焦らず、作っていきましょう。
そんな課題を持った方とお会いした時は、私はカウンセラーとして、まずは頑張ってきたことを本人と一緒に労うことからが関わりのスタート。
人生は長い。焦らずゆっくり、寄り道しながら・・・です。
キャリアカウンセリング http://www.sawako-women.net/