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佐和島ゆら
2016年11月27日 15:04
その子も、その母親も、哀しい身の上といえば、それまでだったのです。その子の名前は私は出しません。 私には彼の名前を出す資格はないんです。これを人は逃げと呼ぶでしょう。私も逃げていないと言い切る自信はありません。でも言いません。 その子は少し知的に障害がある子でした。しかしその程度は決定的といえないもので、特殊学級でも、サポートさえあれば、普通学級でも、どちらでも行ける生徒でした。 その子は