VRChatで楽器演奏するときに考慮したいこと
メタバースSNSのVRChatでは、イベント以外にもあっちこっちのワールドでストリートライブのように楽器演奏が見られます。
みんな素晴らしいパフォーマンスを観せて聴かせてくれるのですが、中には「演奏はうまいのに音が残念な人」がちらほら見られます。
◆なぜこんなことが起きてしまうのでしょうか。
演奏している本人はヘッドフォン等で音をモニターしていますが、それは観てくれている相手に聞こえている音ではないです。
良く使われているのはアバターボイスと呼ばれている、会話用の音声で演奏している音をそのまま出しているパターン。これは誰かに聴いてもらうとか、録音してもらってそれを確認しないと「どんな音で聴かれているか」がわかりません。
実はモニターしている音とはぜんぜん違う音質で聞こえているのです。(CD音源をAMラジオで放送しているような単なる音質劣化ではなく、圧縮コーデック特有のデジタル処理した音になります)
◆ひどい音の例。
・音が割れて歪んでいる
・割れているのを通り越して、ギュッ!キュルッ!ギャッ!っといった強烈なノイズが出ている
・ダイナミクス(小さい音から大きい音までの差)が完全に潰れてしまって平坦な表現に聞こえてしまっている
あたりがあります。
これらは聴いている方にとっては苦痛でしかなく、最悪なことに演奏している本人は気が付いていない場合が多いのです。
聴いている人が集まってきたのになぜかどんどん去っていかれる場合、音がひどくて聴いていられないからかもしれません。
ひどい音を出している人の多くは「入力レベルが高すぎ」です。
VRChatでメニュー画面を開いてMicrophoneの項目を見てみましょう。
ここに演奏中の入力音量を示すレベルメーターがあります。Mic Activation Thresholdの項目のところにレベルメーターが併設されています。
◆結論から書きます。
・一番大きな音が入ったときにバーが2/3(67%)を超えないくらいを狙う
・吹奏楽器等でダイナミクスを重視するなら最大値で1/2(50%)を狙う
右端まで叩いている人は音が潰れて割れています。
最悪、音が崩壊して破裂音的なデジタル特有のノイズが出ています。
ダイナミクスに関してはメーターで1/2を超えると強い音量圧縮(コンプ)がかかるので抑揚が消滅します。
楽器からPCまでの間にエファクターやミキサー、オーディオインタフェースが介在していることが多いでしょう。それら外部機器では0dBを絶対に超えないようにレベル調整をし、基本的に-12dBあたりにピークが来るように調整すると良い音を作れます。
「男は黙ってフルテンだ」「PEAKの赤が点滅してからが勝負だ」「音はでかいほうが良い」なんて思っていたら考え直したほうが良いですよ。
音圧は送り出す前までに「歪まさせずに」作り込んでおくものです。
◆結論。
・腹を割って話せるフレンドに聴いてもらって率直な意見を貰いましょう
・言葉で表すのが難しいことが多いので、録音録画して見せてもらうのが楽
・常に相手にどういう音(サウンド)で聞こえているか意識しましょう
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