VRChatでTopazchatを使うとき
配信側(演奏者)向けの話です
なぜこのような記事を書いたか
Topazchatは無料で使用でき、日本国内では多くの音楽系イベントで使用されています。ワールドに設置するための記事や、それを見る側の設定等も一般的に広まっているため手軽に使えます。
また、音楽ライブをやるには低遅延で音を届けられることが重要視されています。
しかし、Topazchatは無料提供されており、運営は個人一人で行われているそうです。サーバーの利用料金はカンパで賄われているらしいです。
そのデータ転送料金が昨今のイベント増加とVRChatユーザの増加でかなり増えているとのこと。お金の問題だけでなく、実際のサービスにも支障が出ていてTopazchatが不安定になることも良く起きています。
映像配信は最小限に、不要なら使わないようにしましょう
実験してみたところ、静止画を表示させるだけであっても推奨設定に書かれている設定値(映像2000Kbps)だと常に2Mbpsの帯域を食っていることがわかりました。静止画なのにです。これはOBSで配信する時に映像なし(黒画)にしていても同じでした。
音だけを配信したい場合
Topazchat Streamerを使いましょう。(OBSは使わない)
これを使えば音声のみの配信になるので帯域を節約できます。しかも音声遅延が最小化されるという大きなメリットがあります。遅延は300~500msになるようです。
静止画を出したい場合
OBSの映像配信ビットレートを250Kbpsに設定しましょう。
これ以上小さいとうまく動かないようですが、250Kbpsあれば静止画はとても綺麗に表示されます。
静止画を何秒かおきに切り替えたスライドショーの動画もこれで十分だと思います。
ついにその時がやってきたのです
無料でサービス提供されているのでいつかは限界が来るだろうと思っていました。それが最近の急激なユーザー増加によって露見した感じがしています。
いずれすべて有料化されるかもしれませんし、緊急措置として映像配信はナシになるかも(明言されていました)しれません。
そもそもサーバー資源に限界が来ているので、できるだけサーバに負担をかけない運用はイベントをやる側に考慮が必要でしょう。タダだから何やっても良いというわけじゃないですからね。逆にタダで使わせていただいているのだから提供者に使う側として負担をかけないよう協力したいくらいです。
大規模なイベントでは事前にサーバー管理者に連絡をして調整してもらっているらしいですが、その「大規模」が何をもって言うのかが明確でないのでわからないです。オープン後すぐ80人フルになるようなイベントは大規模と感じていますが、今はそういうイベントばかりですし。
複数のインスタンスを使った文字通り大規模なものは対策していると思われます。
追記
配信は見ている側(聴いている側)の人数分のデータをサーバーは送出しています。つまり、元が2320Kbpsでも80人居たら185.5Mbpsになります。これが1時間続くと8.3GB程に。そこそこ使う人のスマホのパケット1ヶ月分相当です。
みんなで1つのワールドに集まって同じ動画を見ることがよくあると思います。YoutubeをIwaSyncで見るなら負荷はYoutubeがまかないますし、CDNというシステムを使っているため効率よく配信されます。
それをTopazを使って別の配信を中継してみんなで見るとTopazサーバに大きな負担をかけることになってしまうわけです。私もやったことあります。
ところでTopazみたいなサービスにVRCDNという配信システムがあります。これはTopaz同様に映像も扱えますが有料で、同時配信先が100人までだと800円/月だそうです。同時配信人数によって課金額が変わります。海外では一般的。しかし遅延は大きい(3~5秒)ようです。
Topazは転送料(パケ代みたいなもの)が従量課金らしいので、見ている人が増えれば増えるほど費用もどんどん増えていくようです。
毎月どんどん増えていて、10月は15万円弱かかっているそうな。(カンパ受けていても7万ほどの赤字=持ち出し)
年末が恐ろしいような感じです。