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79歳 #13 骨髄異形成症候群・ビダーザ(化学療法)

1クール目

「5日連続注射→3週間休みを1クールとして、4クールして、効果がなければ別の方法を試しましょう」と言われた。
途中で休みを入れることも考慮して、
4クール=4ヶ月〜6ヶ月が目安だ。
化学療法の主な副作用は、骨髄抑制(血液細胞の減少)、感染症、悪心・嘔吐など。
ただでさえ少ない血液細胞がさらに減るのは困るが、がん細胞を壊すくらいだから、それくらい強力な作用がある。
最初の1クールは入院中に行い、2クール目からは通院でということになった。

2クール目

月〜金で仕事に行っている人なら「5日連続でどこかへ出かけて座ってるだけ」が難しいことではない。
しかし、今まで月数回の通院でも一苦労だった。

1日目

朝病院へ行き、血液検査。

血色素(Hb)6.9(下限値11.6)
血小板 3000(下限値158,000)

12:00 診察(5分以内)
13:00 吐き気止めを飲んで、ビダーザ(せいぜい20分位)
13:40〜17:00 輸血
17:30 昼食(院内のレストラン)
18:00 帰宅
次の部屋にいつ呼ばれるかわからないので、食事するタイミングがわからなかった。
ビダーザや輸血の副作用でも吐き気がくるかもと思い、食欲もなかったが、お腹が減りすぎても気持ち悪くなってくる。
朝病院に行って、18時までかかっているが、輸血をすると、いつもこのくらい時間がかかる。
これ、5日連続出来るのかな?と不安なスタートだった。

2日目

前日疲れすぎて眠れず、ほとんど寝ずに病院へ。
血液検査は無し。
熱を測ったら37.8度あった。
状況に応じてビダーザ中止もありえたが、その1時間後、測ると37度になっていたので、注射続行することになった。
12:00 吐き気止めを飲んで、ビダーザ
13:00〜14:20 血小板輸血
何も食べずに帰宅。
この数ヶ月後も、瞬間的に高熱が出て1日で下がる、ということが度々あった。
医者は37.9度以下ならあまり問題視しないので、原因はわからない。

3日目

しんどくて朝起きれず、予約時間より遅れて病院へ。
遅れて行ったけど、開始時間は前日とほぼ変わらず。
12:30 吐き気止めを飲んで、ビダーザ

4日目

朝早く病院へ行けたが、化学療法室で1時間待たされた。
昼に吐き気止めを飲んで、ビダーザ

5日目

朝病院へ行き、血液検査。
週の初めに輸血をしているので結果はそこまで悪くない。
吐き気止めを飲んで、ビダーザ
スムーズに終わる

どうにか2クール目やりきったが、この10日後、徐々に体力が落ちる。
37度台の微熱が続き、歯茎出血、下血、吐く、呼吸苦、手の震えなどがあり、病院受診。

血色素(Hb)5(下限値11.6)
血小板 3000(下限値158,000)
Dダイマー 4.9(下限値0〜1)

そのまま入院になり輸血2パック。
1週間ほどで退院したが、コロナ禍だったため、家族は病室には入れなかった。
退院日、自分でバッグに服を詰めて持つだけで相当苦しく、息を切らしながら、やっとのことで退院出口まで来た。
コロナ禍前の入院では、毎回私が荷物の運搬と出し入れしてたし、普段は軽いバッグしか持たない。
元気になって退院する人とは全然違う。
「歩けるなら、さあ帰れ」と言わんばかりに、看護師は笑みを浮かべて、息も絶え絶えの母を送り出した。

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