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【陶芸】招き猫の型取り失敗談~石膏~

2023年、猫を迎えたその勢いで始めた陶芸。
2024年、やっと作りたいものが作れた。
2025年、それを量産して商品にするのが目標のひとつです。

今回はその量産に必要な型取り、2024年大晦日から2025年正月にチャレンジしたほやほやの記録です。

最初に結末をお話ししておくと、失敗しました。

ではなぜ失敗したのか、一つ一つ書いていきます。
私の失敗談が石膏型取りに挑戦しようとしている誰かに届きますように───

準備したもの

トータル2000円くらい?
  • 型をとる本体:陶芸教室で製作した招き猫

  • 工作用石膏粉1kg:ハンズで1000円以下で購入

  • ケーキ型:容器代わり/ダイソー500円商品

  • 油粘土3個:高さ調整用/ダイソー

  • プラカップ容器:石膏液を作る時に使用

  • 絵の具筆:石膏攪拌棒代り

  • 新聞紙

参考にした動画

色々拝見しましたが、最終的にこちらのやり方を踏襲しました。
私がやりたい2つ割であること、高さ調整を行なっていたこと、大きめのモチーフの型取りのコツを掴んでおけば安心だと思ったからです。

🪿🪿🪿

半分になるよう高さ調整

この冬休み一番の課題だった型取り、1ヶ月くらいかけてゆっくりとやり方や材料を調査。出かけついでにハンズで石膏粉を購入し、その他はダイソーで揃えました。

年明けから始めようと思ったものの、必要なものが出てきたら困ることに気づき、お店がギリギリ空いている大晦日にいざ挑戦!思い立ったら吉日ってやつ!

油粘土で水平になるよう調整

型取りにおいて最初の課題はどうしたらうまく半分ずつ型が取れるか

予習のため読んでいたいくつかのブログで紹介されていたのが、油粘土を使った高さ調整でした。ありがたいことにダイソーの工作コーナーで買えるみたいなので早速2つ購入。

今回型を取る招き猫は釉薬かけ&本焼きまで終わっている作品だったので、まあ消せるでしょうと踏んでそのまま油性ペンで半分のラインを取りました。
そしてそのラインが水平になるように、丸めた油粘土を首元に置いて調整していきます。(その前に足元の空洞にも石膏が入り込まないように油粘土を詰めました)

油粘土はちょっと柔らかい消しゴムくらいのかたさ

周りを埋めていく

ケーキ型に入れて周りを油粘土で埋めていきます。本体周りがある程度埋まったら、一度枠から出して先ほど書いたライン(半分)まで埋まっているか確認。見えていない部分は指で押し込んだり削ったりして調整。

もう一度枠に戻して枠との境目も綺麗に油粘土を詰める。

途中、油粘土が足りなくなり2袋買い足し、最終的に2.5袋分で埋まりました。

🐩🐩🐩

石膏液を作る

下処理ができたらいよいよ石膏液を作ります。
今回使用した容器(ケーキ型)は直径15cm、高さ6cm。
これを円柱の体積を求める式にはめると

7.5(半径)×7.5(半径)×3.14(円周率)
×3(高さ半分)=529.8

約530gの石膏が必要、となりました。
そもそも粉が1kgしかないので、やや少なくなるけど500gでやることに。

使用する工作用石膏粉の袋には「石膏粉1:水0.76」の割合にするように書かれていたので

1:0.76 = 500:x
          x = 0.76 × 500
          x = 380
水の量は380mlとなりました。

(数学苦手人間なのでこの時点で全く自信ナシ)

トラブル①水が入らん

参考にしたブログに、余った石膏液は排水に流すと排水管の中で固まって詰まりの原因になるので、そのまま容器内で固まらせて廃棄できるよう紙コップの使用がおすすめと書かれていました。
後始末のでことまで気が回ってなかったから、こういうアドバイスは本当に助かる!

油粘土を追加で買いに行った際、適当にプラカップを買いました。

そのプラカップにいざ水を入れると、、、、、、、、、
全然入らん、、、、、、

それはそう、水400弱必要なのにプラカップは285ml用だったのだ(バカ)
これを読んでいるあなた、絶対先に計算してから買い出しに行ってください。

またまた近所のダイソーへ駆け込み、430mlプラカップを購入。泣

トラブル②粉が入らん

動画等をみていると、水に石膏粉を入れると時間をかけて石膏粉が水を吸って沈殿していて、水位はそこまで変化なさそうだった。だから430のカップに水を380入れたら50余る、いけるでしょ!と1つのカップで進めようとした。

が、明らかに粉500も入らなくない…???

途中でもう無理なところまで来てしまい。急遽カップ②にカップ①の上澄みの水を少し入れて、入りきらなかった分の粉を入れた。
もうこの時点で失敗フラグがすごい。泣きそう。

それでも、粉と水をしっかり計らずに目分量で石膏液を作ってる人もいて攪拌して少しとろみが出ればOK👍って感じだったので、このままいけないかな🥺?と期待して強行突破しました。

なんでこんなに詰めが甘いんだよ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!

急遽カップ②を登場させたものの、カップ①が結構な量になっていたのでまずこちらを流し込んでみることに。

どうみてもこれ以上は入れない方が良さそうだし、カップ①と②で水分量の全然違う石膏液になってしまったので、カップ②の方は使用をやめました。

🌚🌚🌚

固まったら枠から外す

石膏粉の袋には30〜40分で固まると書いてある。どうやら発熱しながら乾燥するらしく、冷めたら固まった合図らしい。確かにケーキ型を触ったらカイロみたいに温かった。

今日は大晦日!見たい番組もあるし今のうちにお風呂だ!と一旦作業をやめて急いでシャワーを浴び、スキンケアをし、髪を乾かした。もうそろそろいい感じになってる…はず……!

枠から外れんよ

嫌な予感がしかしない。予定ではケーキ型の底面を上へ押し出せばスポンと抜けるはずなのに…?(そのために容器にケーキ型を選んだ)

自分の全体重をかけてもうんともすんとも言わない。油粘土が押し潰されている感覚しかなった。

油粘土が枠にくっついてしまったのかと思って、ボウルに熱湯を入れて湯煎(ビニール袋に入れて)してみた。確かに油粘土は柔らかくなってる見たいだけど、やはりダメ。これは石膏が枠にくっついちゃってるかも…

張り付いているのなら削ればいいかとカッターとマイナスドライバーで側面をガリガリしていたら、石膏型取りの経験がある美大出身の友人からちょうど連絡が来たのでのび太くんみたいに縋りついた。

「水分が多かったみたいだからまだ乾いてないのかも。1日置いてみて」と助言をいただいた。確かに削りカスはサラサラしてなくて、なんかそぼろみたいだった。そっか、乾いてないのかー!

大晦日の番組もちゃんと見たかったし、やっと作業終えられる、、、
この時点で夜8時くらいだった。

嫌な予感はだいたい当たる

1日放置して、年が明けた2025年1月1日夕方。
期待に胸を膨らませながら再びケーキ型の底を押してみる。

やっぱ外れんやん

完全に水分はとんだはず。でも抜けない。石膏が枠にくっついてしまっているパターンが確定した。もうこうなったらカッターとマイナスドライバーでコツコツ削るしかない。

けど今日は元旦。流石に刃物使うのは縁起悪いわ。ご飯もなんとか包丁使わず済ませたし。(お寿司でした)

全て忘れてお菓子つまみながらお酒飲んで、心臓バクバクして何もできなくなって11時ごろ寝た。下戸あるある。

翌2日、朝からお雑煮を作ってお腹を満たしていざ作業へ!

🐣🐣🐣

人生初の石膏型、誕生!

もう一度言うけど、結果は〈失敗〉です────────

枠にくっついてしまった石膏側面をカッターとマイナスドライバーでコツコツ削ること数十分、石膏部分の削りが終わったと同時にスコーンとケーキ型から抜けた。それはもう気持ちいいくらいに。

油粘土を柔らかくするため湯煎した時に水分がついてしまったらしく、油粘土はかなりゆるくなっていた。やっぱり石膏部分が問題だったのだ。

石膏から油粘土を剥がすと、2日ぶりの本体😭

最初にかなりお下品な方法で下から押し潰してしまったので、正直本体割れてしまったかもと不安だった。

石膏型についた油粘土を綺麗に拭き取り、表面を紙ヤスリで綺麗にした。

これが生まれて初めて作った石膏型…!
どうなることかと思ったけど、結構綺麗じゃない?

まさかの失敗点

ルンルンしながら出来上がった石膏型に本体を設置してみた。最初はちょっと隙間が空くけど、押し込めばピタッとはまってくれた。

要領もわかったし、メス型は石膏液作る量を400にして、あらかじめカップ2つでやろう!と意気込んだその時、気づいてしまった。

オス型、全然半分じゃない………………………

耳を基準にした、最初に書いたラインまで来てなきゃいけないのに、全く足りてない。このままメス型を流し込んでしまうと耳の下まで石膏液が入って今度は本体が型から抜け出せなくなる。流石に危険すぎる。

失敗するなら石膏液のところだったと思ってたから、こんな最初の工程でやらかしてたとは思わなかった。あんなに頑張って油粘土詰めたのに😭😭😭

考えられる原因としては
・油粘土であらかじめ半分埋める
工程と本体の形状の相性が悪かった
・石膏が乾いた(と思った)タイミングで下から無理やり押し込んだため油粘土が石膏を押してしまった
・そもそも周りを半分埋める作業がうまくできてなかった
あたりかな?

メス型用の石膏液作る前に気づいて本当によかった〜〜〜

材料が足りなかったり準備したものが合わなかったりと毎工程何かしらトラブってた割には最後はなんとか形になった。
今回は勉強代と言うことでここで潔く諦めました。

でも大丈夫。

型取りは絶対石膏じゃなくてもいいのです!

実は助言をくれた友人とは数日前に会っており、その時シリコンでの型取りをお勧めしてもらっていた。

友人曰く、石膏より扱いが簡単で、失敗してもカッターで削れば調整できるらしい。

型取り用シリコンは3000円くらい。初めてやるにはお値段張るし、もう石膏粉を買ってしまっていたので今回は石膏で挑戦したのだ。

ケーキ型を使用するのもあまり良くないと学んだ。次はみんながやっていたように、塩ビやプラ板でちゃんと容器を作ろうと思う。
(ケーキ型から外れなくて困っていた時にググったところ、私と同じようにスチールコップにやって取れなくなっていた人がYahoo!知恵袋にいて、スチールは相性悪いことがわかった。ツルツルでも変形できないようなものは駄目っぽい

もう少し石膏でリベンジしたいので、次回は
✴︎切り込みを入れたプラ容器をつくる
✴︎油粘土で半分埋める方を今回の反対側にしてみる
✴︎容器から外す時は側面が剥がれるようにする
でやってみようと思います。もちろん石膏液はカップ2つに分ける!

🐇🐇🐇

最後に

何かやろうと調べものをした時に、当たり前のように成功する情報はたくさん出てくるけど、失敗した時の情報ってあまりないなと思った。

だから私と同じ轍を踏むな!!!の想いを込めて今回の失敗談をまとめました。

器用そうと言われがちですが、昔からお菓子作りは大体失敗してます────────

(失敗どころか私の詰めの甘さを晒け出す記事になっちゃった)

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