取材をイベント化するということ
いま、吉藤オリィさんというロボットコミュニケーターのかたの本を出すべく、取材を進めている。
オリィさんは30歳の新進気鋭の発明家で、身体に障害があるかたなどをサポートするため、改造車椅子や分身ロボット「OriHime」などを世に送りだしている。
※写真はオリィ研究所から拝借
もともとオリィさんはコミュ障で引きこもりを経験していたが、いまは自分の会社を立ち上げた実業家でもあり、首相官邸にまねかれたり、最近は天皇陛下ともおはなしされた超注目株だ。
取材イベントのきっかけ
何度か取材をし、ふと、オリィさんから次のような発言が出た。
毎回同じ人から質問を受けて、同じようなシチュエーションで話をしていると、どうしても自分のアウトプットが似たものになりがち。いろいろな人から質問を受けたほうが、自分のアウトプットの幅も広がる気がする。
なるほどたしかにその通りだ。
だったら、いっそのこと取材そのものをイベントにしたらどうだろう?
参加者のみなさんから質問を集め、それに対してオリィさんが語ったことを原稿の材料の一部にする。
本が完成したあと、「刊行記念イベント」というのはよくやっているが、まだ本ができていない……むしろ本をつくるためのイベントはなかなか新しい。
こいつはおもしろいということで、イベントやります。
クローズドな掲示板で質問を募集します
このイベントではsli.doというサービスを活用する。これは誰でもログインなしで書き込めるクローズドな質問掲示板で、匿名で投稿もできる。
これなら挙手制にするより参加者の方が気軽に質問しやすいし、時間のロスも防げて、たくさんの質問に答えられる。
なにより、こういうサービスを使うのが未来っぽくてよい。
仕事が手につかない
ただ不安もある。とりあえず一番の不安は「ちゃんと人が集まるのか!?」ということだ。
今回のイベントはいろいろな事情があって、私が個人で主催することになり、せっせと集客をしている。
定員50人の会場を押さえたが、おもった以上に人が来なくて盛り上がらなかったらどうしよう!!という不安がのしかかる。
会場は渋谷道玄坂上にあるFabCafe Tokyoさん。3Dプリンターもあり、コワーキングスペースとしても使える。あとオシャレ。
わたしはこれまでイベントを主催したことがないので、初めての体験だ。
いつもイベントを開催している人というのは、こういう不安といつも隣り合わせなのかと思うと尊敬に値する。
現在の参加者の人数が気になりすぎて、まったく仕事が手につかない!
仕事が進まない言い訳がひとつできてしまった!
当日の内容について
さて「公開取材」という目的なので、このイベントではオリィさんが一方的にはなすのではなく、参加者のみなさんから随時、質問を受けつけ、それに沿ったトークをしてもらいます。
これまでの取材でオリィさんから聞けたパワーワードには、次のようなものがあります。
・10歳年下だと思うな、10年先を生きる未来人と思え
・万能主義から多元評価主義へ
・海馬にやさしい人間になれ
・自分のバフり方を知っておけ
・「できないこと」が武器になる
・自分の肉体をシェアする
・子どもにプログラミングなんて教えるな
・「我慢」が人を停滞させる
というわけで、オリィさんや公開取材というイベントに興味があり、かつ7月27日の夜の予定がない人、ぜひご参加ください。
オリィさんは講演慣れしていて、トークもメチャクチャおもしろいので、2,000円以上の価値は間違いなくあると自負しています。