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記事:浪人も県外進学も許されなかった私 弟の受験期にわき上がった悔しさ(朝日新聞)

親の意向で思うような進学ができなかった女性に関する記事。

安全圏の私立大学には受かっていたものの、第1志望の難関大には不合格となってしまい、涙ながらに親に浪人を懇願したものの、「女の子の若い時間をムダにしちゃだめ」、「今まで頑張ってきたんだから、もう良いじゃない」と母親に言われてしまい、断念せざるを得なかったとのこと。そしてさらに彼女を苦しめるのは、弟は浪人を許してもらえたこと。しかも2年も。母親は女性に対して「誰かが養ってくれるから大丈夫」と言い、弟には「ちゃんと稼ぐために良い大学行きなさい」と言っていたそうだ。

自分は田舎で育った割にそういったことを言っている大人は少なかったように思う。いや、親類で身近にいる女性が母、叔母、母方の祖母くらいで、みな教育に熱心であることが当然である人たちだけだったのかもしれない。漁師町の父方の祖母や、父の姉はどうだったんだろうか(漁師町に偏見を持つわけではないけれど。)。

 中学生の保護者約6万6千人が回答した2021年度の国の「全国学力調査」のアンケートをもとにした研究では、子どもの性別による保護者の意識の差が明らかになっている。「お子さんにどの段階の学校まで進んでほしいと思っていますか」との設問で、「大学」と答えた割合が男子の保護者は63・5%だったのに対し、女子の保護者は54・1%で、10ポイント近い開きがあった

 地域で比べると大都市で男子75・3%、女子67・7%中核都市で男子68・6%、女子57・1%町村で男子53・6%、女子43・6%と、どのカテゴリーでも女子が男子を下回った。

https://digital.asahi.com/articles/ASS447JBHS1XTIPE001.html

やはり大都市や中核都市と比較して、町村の方が大学まで進んでほしいと考える親は少ないようだ。ただ、それはもしかしたら親自身が大学まで行くということを現実的に意識できていないということもあるんだろうなと思う。

学習支援のボランティアに参加し始めた頃は、「わざわざ大学に行ってどうするの」という親がいるということに驚いた。大学に行っていない親御さんからすれば、自身が大学に行っていなくてもきちんと暮らしていけているという経験からおっしゃっているのだと思う。もちろん、大学進学に伴う経済的な負担への懸念もあるだろうけれど。子どもたちには「大学に行くことが正しい」という前提で話さないように心がけている。

それでもこの記事のように、大学に行かなくても良いと考える理由が「女の子だから」である場合は、口を挟みたくなってしまう。女の子であることは生まれ持った性質で、その子自身には変えられないことであるから。そういう子どもたちでも、好きなことを学ぶことができる社会になると良いですねぇ。

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